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2006年04月07日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
さて、今日は「英国留学回想録」ですよ~。

「鍛えられる。」の第2回。
今日は、

「初めてエッセイを書く」
(2000年8月)


今日は重要なところですね。
心して読むように。(笑)

リチャードのリーディング・ライティングの授業では、
記憶が確かなら、2週目からエッセイ(小論文)の
宿題が毎週出たと思う。

2週目の月曜日の授業で、
エッセイの課題をリチャードから出されて、
1週間かけて書いて、
月曜日に提出。

また、その月曜日に新たな課題が出されて、
また一週間かけて書いて、
次の月曜日に提出。。。

これを3週間続けてやったように思う。

課題が出るのが月曜だったか金曜だったか
ちょっと記憶があいまいなのだが、
まあそれは枝葉末節ということで、
要するに、毎週1本エッセイを書いたということだ。

まあ、最初の一週間は準備運動みたいなものということで、
エッセイの宿題が出なかったわけだが、
二週目に入るとリチャートが
さあ、皆様お待たせいたしましたという感じで
ちょっと悪戯っぽくエッセイについて話し始めた。

「さあ、いよいよエッセイだ。
課題は『グローバライゼーションとは何か?』

文字数はどうしようかな?
文字数は。。。」

ここでリチャートはクラスの学生全員を見回す。
にやりとしながら。。。

ちょっと緊張した。

なにしろ、
私はこれまでエッセイと言えば、
ブリティッシュカウンシルのBUPSコースで書いた
300WORDSが最高の長さだったからだ。
「日本の祭り」について書けという課題が出て、
「NHK紅白歌合戦」について書いた。(苦笑)

このへんの発想のおかしなところは、
今のかみぽこの片鱗があったと思う。
どうでもいいことですが。。。

IELTSのライティングはわずか250WORDSだった。

ちなみに、すでに私の手元に送られてきていた
「大学院政治国際関係学部・政治学研究科修士課程」
のコースガイドによると、
コースの課題は
5000WORDSのエッセイ6本と
12000-15000WORDSの修士論文。

本コースが始まる2ヶ月の時点で
わずか300WORDS、
それも「紅白歌合戦」についてしか書いたことがないのに、
大学院にストレートに入ろうとしていたのだから、
まあ、今思えば狂気の沙汰とはこのことだ。

このプレセッショナルコースの最後には、
1500WORDSのライブラリー・プロジェクトという
課題が予定されていた。

これは、要はライブラリーを実際に使って、
自分で本を借りてエッセイを書くという、
大学院の本番の予行練習のような、
コースの仕上げの課題だ。

まあ、これが1500WORDSだから、
最初のエッセイは例えば
500WORDSくらいから始めてくれるかな、と思った。

そしたら、リチャートは。。。。

「最初だから、800WORDSで行こう!」

はあ?
は、は、8・0・0・??
わ~ず???

な、な、長すぎる。
おいおい、最初やぞ、最初。。。

今思ったら笑ろうてまう話だが、
300WORDSから
いきなり800WORDSに挑戦だから
正直ぶっ飛んでしまったわけだ。

とにかく800WORDSって
未知の世界だから慌ててしまった。
どんな風に書いてやろうとかいう
余裕など全くなし。

最初のエッセイが書けなくて、
そのまま日本に帰ることになったら恥ずかしい。

そんなことばかりが頭を
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる。。。。
回っていた。

ということで、
その課題が出てからというもの、
午後4時に授業が終わると、
教室から歩いて15分かかる
メインキャンパスにある図書館に直行。

「FOREIGN AFFAIRS」とか
役に立ちそうな雑誌を棚から取り出す。

なんだかよくわかんないので、
名前聞いたことある
「フランシス・フクヤマ」とか
聞いたことある名前の人の論文をコピー。

今思い出すとこれも笑ってしまうね。
FOREIGN AFFAIRクラスを必死に読んでたかと思うと。

あと、コンピューターセンターに移動して、
FTとかGUARDIANの記事をコピー。

家に帰って、こっちに来る前に買って持ってきていた
ハンチントンの「文明の衝突」(英語版)
をうんうんうなりながら読んでみた。

そんなこんなで1週間。
あ、土曜日はロンドンにとんかつ定食食べに行ったけど。(笑)

なんとかかんとか1000WORDSのエッセイができて、
月曜日に提出して、水曜日。

このコースではテュートリアルといって、
要は先生との個人面談が週一回あって、
それが水曜日だった。

その時に、私が初めて書いたエッセイが採点されて
返却されてきた。

「はい、エッセイね」
リチャートが私に手渡す。

私はそれをちらりと見て、びっくりした。
全ページに渡って赤ペンがびっしり入って、
コメントがびっしり書いてある。

リチャード、この作業2日間で全員の分やったのかな。
うちのクラス、10人以上学生がいるのに、その全員の分。。。

何よりもそれにびっくりした。
リチャードはこのエッセイの採点以外にも、
毎日我々に課題を出していて、
それも毎日きっちり採点して返してきていた。

すごいなあ、と。
我々学生より、はるかに働いてるじゃん。
彼は政治学部のPhD。
PhDに進むくらいの人はこれくらいのハードワーク、
軽くこなさないといけないんだなあ、
と素直に感心した。

実際はやってみるとそんなことなかったんだけどね。(笑)
まあ、その時はそう思ったということで。

正直、エッセイの点はものすごく悪かった。
もう少しいいかと思ってたので、ちょっと落胆した。

リチャートが私にアドバイスした。
「イントロダクション(導入部)が弱い」

どういう意味なんだろ、と思った。
私はずっと考えた。

すでに次の課題が出ている。
しかし、私はそれをやりながらも、
この返却されてきたエッセイをもう一度書き直して
リチャードに見てもらおうと思った。

これは全く要求されていなかった余分なワークだった。
しかし、今の私は大学院に入るにはレベルがあまりにも低い。
せめて、先生に指摘された問題点だけでも
1つ1ついいかげんに流さず消化していかなければと思った。

だから、余分な負担になるけど、
リチャードのコメントを自分なりに考えて
もう一度書き直して再提出しようと思った。

金曜日の午後4時、授業が終わったときに、
私はリチャードに声をかけ、
「エッセイを書き直したんだけど、見てくれますか?」
とお願いした。

「OK!」
と彼はさわやかに笑いながら、受け取ってくれた。
そして、それはなんと月曜日にびっしり赤ペンになって返ってきた。
「やっぱりイントロダクションが弱い」
これがコメントだった。

私は水曜日に、次のエッセイが返却されて来た時に、
じっくりイントロダクションとは何か?
彼の話を聞いた。ようやく、彼が言っている意味がわかった。

このように、私は他の学生とは余計な課題を自分に課してみた。
それによって、私のライティング力が多少なりとも向上されたのはもちろんだが、
それ以上に、リチャードとの信頼関係を深めるという副産物をもたらした。

その時はそんなこと、全く考えてもみなかったのが、
これが、後日私に大変な幸運をもたらすことになる。






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最終更新日  2006年05月06日 00時28分10秒



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