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5月19日に中国各紙は「北京での感染の勢いは下火になり、終息は間近い」との専門家談話を一斉に報じたと言う。19日現在2441人の感染者は3300人程度で頭打ちとなり、6月10日前後には一日当たりの感染者は5人以下になる見通しと伝えています。
こうした状況に警鐘を鳴らしているのがWHO在中国事務所なのです。現在北京で行われている隔離解除は時期尚早との懸念を示していますし、WHO研究者グループは「感染力は発症から1週間以降に強くなる様だ」との見解を明らかにしています。従って、北京の感染状況が終息に向かっても地方で感染拡大は人々の往来の多い首都に再び危険が戻って来るとして、楽観論を戒めているのです。 台湾では19日現在感染者344人、死者40人であり、各地病院での院内感染が止まらず医師や看護士多数が辞めたがっている深刻な状況です。 19日にはロシア極東でも初のSARS患者が認定されました。 台湾のWHOオブザーバー参加によるSARS沈静化対策についても、中国は反対し実現させませんでした。交流が認められる可能性は残しましたが、中国にとって台湾はあくまで国内問題で国際社会による住民安全支援は煩わしいだけなのです。 香港での感染拡大前に広東州での感染状況をひた隠しにし、挙げ句に安全宣言を報道して国際非難を浴びてからWHOの入国調査を始めて許可した経緯から考えるとあまりに楽観的な中国報道は信用出来ません。 中国では胡錦涛主席の5月末のロシア訪問、サミット出席、6月初めの北京でのSARS学術シンポジウムがあり、こうした外交日程に合わせ、SARS制圧発表を急ごうとしています。やはり国民の安全よりも国家戦略が優先する全体主義国家なのです。 世界最高の文化国家「4000年の歴史を持つ中国」は好きなのですが、現体制の中国は注意してつき合いたい共産党独裁国家だと思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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