五島列島の新魚之目町の空き家に9日間滞在していました。
この絵の対岸に見える小山に点在している集落で、昔は物産の集積地だった所です。
漁業不振の影響を受けて、今は急速に過疎化の進む典型的な離島となりましたが、豊かな自然が残されました。
日本再生は環境と経済の調和にありますが、都市集中では無く、特色ある田舎の活性化が根幹となって欲しいと思います。
5月訪問以来3ヶ月振りでしたが、植物の成長期に当たっている為かうっそうとした雑草が生い茂っていましたし、石垣内側の竹林からは所かまわず竹が生えていました。
池も給水していませんので雨水だけで、最低の水位が保たれていますが、クロレラの繁茂するどぶ池と化していました。
最初の2日間は豪雨もあって、作業は進みませんでしたがその後6日間は雑草の刈り取り、竹の伐採に勤しむことにしました。
この庭にはムカデが出て来ますので、先ず剪定鋏で背の高い雑草を刈り、良く見える様にしてから釜で根元から刈り取りました。その結果、帰る直前には人が住んでいる状態に復帰しました。
右腕は草に負けて、湿疹が出来て痒くて仕方なくなってしまいましたが、その内直ると思い達成感の方が喜びで強かったのです。
どぶ池には、塩辛トンボ・麦わらトンボのヤゴが多数生息し、鬼ヤンマも池周囲の湿った所に卵を産み付ける為に飛来します。
4メートルを超える木々は昨年、植木屋さんに3m高さにするように伐採をして貰い、庭が明るくなり苔むした石灯籠も見える様になりました。蝉の数は少なくなりましたがクマゼミ、油蝉、ミンミンゼミ、ツクツク法師が来て、短い夏を惜しむように鳴いていました。
緯度的には佐世保の西なので、それ程南には位置していないのですが、対馬暖流の唯中にありますので、ハイビスカス、ブーゲンビリアと言った南方の花々も咲いています。
夜になると、近くの神社の森からふくろうの「ポー、ポー」と鳴く声が良く聞こえました。
長年に亘って住み着いているようで、親子代々同じ場所にいるようです。
何を餌にしているのか定かではありませんが、そんな鳥の声が聞こえるのも豊かな自然が残っていることの現われと思って、楽しく聴きました。