スウェーデン国立美術館(Natinalmuseum)はストックホルム旧市街地区ガムラスタンの対岸にあり、毎年ノーベル賞受賞者が宿泊することで知られるグランドホテルと並んで目立つベニス・ルネッサンス式の白亜の建物で、そのあたりの景観に欠かせないものとなっています。
18世紀末スウェーデン国王のグスタフ三世の厖大なコレクションが寄贈されて王立美術館が発足したのが発端となり、1866年に新しい建物が完成しました時に国立美術館と改名され、現在に至っています。
国立美術館にはレンブラント、ルーベンス、ルノアール、ゴヤ、ドガ、ゴーギャン等の絵画、数多い彫刻が約1万5千点も収蔵されています。
特にレンブラントの作品は、日本に知られているものは少ないようですが、ニューヨークのメトロポリタン美術館に匹敵する程の所蔵数を誇っています。
バタビア人の陰謀(製作年代1661-62年)
196 x 309 cm
1659 年アムステルダム市当局は、新市庁舎完成を記念して、8面の壁を西暦69年ローマ帝国に抵抗したバタビア人を題材にした油絵で飾るべくレンブラントに製作を依頼します。これはオランダ初期の歴史で、独立と国の誇りを示すものとして知られていたのです。
完成された最初の油絵を見た当局者はその醜悪さに受け取りを拒否、残り7枚の製作に就いては契約破棄としてしまいました。
国の誇りをテーマに依頼された作品を、この様に陰謀に満ちた雰囲気の油絵にしたのかは定かに分かりませんが、光と影を使った明暗法を駆使したものとなっている様に思われます。
レンブラント畢生の名作と言われます「夜警」はアムステルダムの国立美術館にあります。
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