カテゴリ:Overseas Europe
ドームと呼ばれるケルン大聖堂は、壮麗で大規模なゴチック建築で知られていますが、大聖堂とライン川との間のスペースにローマ・ゲルマン博物館とヴァルラーフ・リヒァルツ美術館が設置されています。両方とも大聖堂の偉容の影に隠れて目立たないのが玉に瑕かも知れません。
ヴァルラーフ・リヒァルツ美術館はそれ程の名品はありませんが、北方ルネッサンスの巨頭デューラー、クラナッハ等の作品群が中心となり、フランドル派のルーベンス、レンブラントも展示されています。 それに加えてフランス印象派画家の作品もあるのですが、全体的に割合地味なものが多い為か、訪問者も少なく空いていますので、ゆっくり鑑賞出来るのが大きな利点になっていると思います。 1991年訪問当時は、館内でフラッシュ無しの撮影は出来ましたので、デューラーの絵はその時の写真ですが、レンブラント自画像は暗すぎてピンボケでアップに耐えず、インターネットで拾ったものをアップしました。 ヤバッハ家の祭壇画-アルブレヒト・デューラー 製作 1504年頃 油彩木版 94 x 51 cm ヨブ記をモチーフにした祭壇画の中央部は紛失され、両脇パネルだけが残され、ケルンのヤバッハ家の礼拝所に18世紀末迄飾られていましたのでヤバッハ家の祭壇画と呼ばれています。 ケルンには聖シメオンと聖ラザレスを描いた右側パネルが、フランクフルト市立美術館に聖ヨセフと聖ヨアヒムを描いた左側パネルが収蔵されることになりました。 自画像-レンブラント 製作 1668-69年頃 油彩カンバ 82.5 x 65 cm レンブラントは多くの自画像を描いていますが、何か疲労を感じさせる自画像はこれだけかも知れません。 1669年貧困に内に亡くなるのですが、その直前に描かれたもの考えられており、疲れた笑いを余儀なくする老女の様な雰囲気もあります。 一説によりますと、古代ギリシャの画家ゼウキスに準えての自画像製作を行ったとの話しもあるようです。 レンブラントは画家ゼウキスが老女を写生しつつ、笑いながら亡くなったと言う伝説を信じていたと言われています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[Overseas Europe] カテゴリの最新記事
|
|