番岳は標高443m、新上五島町で1番高い山、他の番岳と区別する時は「小串番岳」とも呼ばれます。
頂上付近には駐車場・トイレもあり、番岳園地として整備されていますので、気軽にピクニックするのには良い所で、頂上には四阿屋(あずまや)、少し尾根道を下った眺望の良い場所には遠見番所跡展望台が設けられていて、素晴らしい眺望を満喫することが出来ます。
西方眼下には、新魚目地域のふれ愛ランド、近く奈摩湾の出口には矢堅目の奇岩、その向こうは東シナ海で韓国も遠くはありません。
南方には有川湾、矢倉岳、嘗ては上五島空港があった頭ケ島大橋等が見渡せます。
東方眼下の400m直下には立串、小串港が見え、空気が澄んでいれば、五島灘を越えて遠く生月島、平戸島を遠望することが出来ます。
北方には小値賀島が海面に貼り付く様に低く見えています。
五島列島は古代から国境に位置していることから、異国船侵犯を見張る遠見番所を設置されて来ました。中通島魚の目地区に2か所、小値賀島にも1か所「番岳」と命名されている山があり、国境防人警備が厳重だったことが窺われます。
此処小串番岳の番所跡には、展望台を兼ねた発煙装置の付いた「のろし台」が復元されて、観光地として整備されています。
矢堅目
古くより奈摩湾に侵入の外敵の見張りのために、矢(守備兵)で堅めたことに因んで、この地名が残されています。