12年ほど前、新上五島町榎津郷の空き家の雨漏りが酷く、屋根瓦を全て取り替えたのですが、その際に棟木も腐食しているとのことで交換して貰いました。
どういう訳か、古い棟木が庭に放置されたまま、半分土に覆われていた状態が続きました。
この前の五島行の際、庭の清掃を行いました時、積み上げられた竹材の下から、その棟木が出て来ました。そのまま捨てられる運命にあるので、記念にと一部を鋸で切り落としてみました。
極めて緻密な松材で、鋸歯が立たず、閉口するほどの硬さでしたが、何とかオブジェになる大きさの部材を手に入れることが出来ました。
雨漏りを放置せず、きちんと整備しておけば、この松梁の棟木は今でも使用できたと思うと残念です。
空き家は明治時代の建築で、使われている木材の太さ・堅牢さと言ったら大したものがありました。
棟木(むねぎ)は、屋根を作るために桁と平行に、最も高いところに配される部材。上棟式の「棟」とは、棟木のこと。