フランス映画界を代表する女優のジャンヌ・モロー女史が7月31日に89才で亡くなったとのことです。
1950~60年代は、ハリウッド映画全盛の今と違って、フランス映画が人気を得ていました。
その中でも、ジャンヌ・モロー女史は、特異な美貌と卓越した演技力と女性には珍しい独特の低い声で映画ファンを魅了したものでした。
ルイ・マル監督の「恋人たち」では、人妻が安定した結婚生活に怠惰を感じ、若い恋人と駆け落ちをして新しい生活を期待するのですが、早くもアンニュイ(怠惰感)に依る破局を予感させることで、エンディングとなるのです。
製作は1958年で、BGMにブラームスの弦楽6重奏曲を採用し、30才の彼女は、アンニュイ(怠惰感)を見事に演じていました。
Brahms String Sextet No. 1 in B flat Major, II. Andante, ma moderato - Pablo Casals, Isaac Stern
歳を取ってからも、女優として、又映画祭の審査員として活躍していましたのに、残念なことです。