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カテゴリ:Technology
ボブスレー女子2人乗りに出場するジャマイカ代表のキリアシス・コーチが辞任、キリアシス氏は2006年トリノ五輪ボブスレー女子2人乗りの金メダリスト。使用予定のそりはラトビア製で同氏の持ち物、競技参加に暗雲が垂れ込めていると報じた。チームは昨年12月に日本製そりから同氏のそりに交換して好成績を挙げている。
使用しないとされた日本開発の「下町ボブスレー」そりのプロジェクト推進委員会は、支援準備態勢を整える方針とされていますが、アスリートファーストの観点からはキリアシス氏のラトビア製そりを使わせてあげたく、日本代表チームも採用しない「下町ボブスレー」は国際基準に達していないと思われるからです。 確かに、バブル経済前の1980年代は、日本製品が品質的にも量的にも世界に冠たる時代でしたが、バブル崩壊後は、技術伝承を怠り先輩技術成果をマニュアル化することで、お茶を濁して優位性を保って来ました。 しかし、そのマニュアルも改善更新することなく、永く日本を学んでいた中国や韓国が努力して追い越す様になったと言うのが現実で、家電やパソコン記憶媒体でも韓国・中国に遅れをとってビジネスが難しくなりましたし、得意だった造船事業でも、三菱重工、IHI、川崎重工は、施工不良で大幅な欠損を出す事態に直面しているのですから・・ 大企業の下請けとしての町工場では人伝の技術伝承は受け継がれ、車輪等の部品製作では一級なのでしょうが、そりシステム構成を担当する大企業役割が存在せず、システム設計不良で国際基準に及ばなかったと言うことなのでしょう。 日本の町工場には技術レベルが世界一と言う伝説があり、それを信じたプロジェクトが「下町ボブスレー」と言えますが、日本代表チームに採用を断られ、ジャマイカ競技者からは「使わない」と通告される始末です。 1990年代以前なら、日本は世界に冠たる技術大国だったのかも知れませんが、日本が成長を止めていた四半世紀の間に、中国も韓国も技術力では日本の先を行くようになったと言う現実を直視しなければいけないでしょう。 日本企業が中韓メーカーの後塵を拝するようになっても、「日本製部品」は一定のシェアを残している処はありますが、部品を供給する日本企業と、供給を受けて製品を販売する外国企業のどちらが利益を上げているかは問われるべきでしょう。 「下町ボブスレー」も、夢を見せる物語としては一定の成功はあったのでしょうが、結果はご覧の有様です。夢から覚めるべき時間は、既に来ています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.02.16 08:47:09
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