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先日、NHKEテレ「100分で名著」番組で、万葉集の解説があった折、東歌の「多摩川に・・」が紹介されていました。
万葉集の中でも、で、東国の風景を描きつつ、訛りもそのままで、率直に詠んだ和歌がありますし、又、万葉集には、九州沿岸の守りについた防人が詠んだ歌が収録されています。 巻第14に、「東歌(あずまうた)」と銘打って、武蔵、相模など東国12国の歌として、230首が撰定されています。 防人(さきもり)の歌は、巻13、14にも含まれていますが、巻20には最も多く含まれているとのことです。 東歌の中で、東京都に関する歌は下記の2首が撰定されています。 3373 狛江市 調布市 多摩川に曝(さら)す手作さらさらに 何そこの児(こ)のここだ愛(かな)しき 3377 府中市 武蔵野の草は諸向(もろむ)きかもかくも君がまにまに吾(あ)は寄(よ)りにしを 防人の歌では、防人見返り峠のある「よこやまの道」が歌われています。 多摩市、稲城市、町田市 赤駒を山野に放し捕(と)りかにて 多摩の横山徒歩(かし) ゆか遣(や)らむ 特に多摩川を詠んだ歌は、「さ」と「こ」が重複して転がる様になっていて、リズム感の塊にも思えます。覚えているのは、多分高校の教科書に載せられていたからなのでしょう。 万葉集以後、勅撰の和歌集は、貴族文化の象徴と化してしまうのですが、万葉集を勅撰した大伴家持は、広く国民の歌として纏めた功績は非常に大なるものがあります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.04.24 08:04:56
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