テーマ:気になる技術動向(1298)
カテゴリ:Technology
日本の重工業界の柱を担う、三菱スペースジェットについて、共同通信が事業凍結を報じていましたのは、残念な限りです。
重工業界では、自動車業界の次は航空宇宙産業の躍進が期待されていますが、頓挫してしまったのでしょうか? 三菱重工業が国産初のジェット旅客機スペースジェット(旧MRJ)の開発費や人員を大幅に削減し、事業を凍結する方向で最終調整していることが22日、複数の関係者への取材で分かった。新型コロナウイルスの流行が直撃し、納入先の航空会社の需要回復が当面見込めないと判断した。巨額の開発費を投じ、官民で約半世紀ぶりの国産旅客機を目指したが、ノウハウ不足で6度納期を延期していた。国の産業政策にも大きな打撃となりそうだ。 30日に発表する中期経営計画で詳細を説明する。今後は航空需要の動向を見ながら、事業を再開するかどうかを検討するとみられる。 しかし、三菱重工業は、三菱航空機が開発する国産旅客機、Mitsubishi SpaceJet(三菱スペースジェット)の開発凍結を決定した事実はないとの声明を発表、反論したそうです。 共同通信等が、開発を事実上凍結すると報じていたが、三菱重工業では、「新型コロナウイルスの感染拡大の影響も踏まえ、引き続き開発スケジュールの精査を行うとともに、現下の当社グループを取り巻く厳しい状況を考慮した適正な規模の予算で開発を推進しております。開発の凍結を決定した事実はありません。」とし、三菱スペースジェットを含めた次期事業計画は10月30日に公表する予定としている。 コロナ歌の影響で、米国での飛行試験継続が難しくなり型式承認の遅れと共に、又納入時期が遅れて、需要数が不透明となっていることが要因の様です。 三菱重工業は2008年に開発を始めて、既に7000億円を投じていますし、国からも500億円の支援を受けていますので、1企業だけの判断とは行かないのでしょう! しかし、Honda社の小型Business Jetは、既に型式承認を経て販売していますのに、この差は何なのでしょうか? 私の懸念する技術要素は、米国P&W社が提供するGeared Fan Engineで、燃料消費を効率化すべく採用したのでしょうが、メインエンジンに歯車機構が存在するのは、稼働信頼性に問題があるのでは無いかと懸念している処なのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.10.24 08:59:07
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