今年のノーベル物理学賞は気象学の真鍋氏等3人が受賞となりましたのには、驚きの声が上がっています。
と言いますのは、気象学は所謂理論物理学とは異質の存在と思われていたからですが、兎にも角にも、日本人学者の受賞はお目出たい限りです。
1960年代、私が在籍した航空学科でも、気象学の講義は行われていたのです。
気象庁からの出張講義で、講師は荒川秀俊氏、参考書の「気象力学」(岩波全書1960版、正野重方著)は未だ書棚に残されています。
荒川秀俊(1907 - 1984年)は日本の昭和期の気象学者。
1931年東京帝国大学理学部物理学科卒業後、中央気象台に入る。1941年東京大学講師を兼任。1943年軍の依頼により偏西風を利用した風船爆弾の気象調査を行う。1964年福岡管区気象台台長、1966年気象研究所所長、1968年東海大学教授を歴任。予報技術の発展に貢献したほか、古文書により気象・災害と歴史的事件の関係を研究し、理論気象、気候学、災害史、気象学史などの分野で業績を残した。
理学者として活躍していただけでなく、気象に関係した「災害の歴史」を発刊する程の文人でもありましたので、講義授業は気象学の紹介が主で、気象予報士が引用しない様な経度風の存在を教えて頂いた記憶がありますが、途中に交える世間話や、自分の家族紹介等も至って面白いものでした。
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Last updated
2021.10.06 09:23:39
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