「カルミナ・ブラーナ」は何とも異色のクラシック音楽で、聴いていて緊張感を奮い起こす様な劇的な音楽ですし、聴いた後も不安感が残ります。
ドラマでも映画でも劇的効果が必要な際には、多くBGMに採用されています。
ドラマ:「相棒 season5」、「 警視庁警備部警護課第四係」、「安楽椅子探偵」。
映画:「エクスカリバー_(1981年)」「忠臣蔵外伝 四谷怪談」。
ドイツの作曲家カール・オルフ(1895-1982)が1936年、41才で書き上げた世俗カンタータ、カンタータとは器楽伴奏を伴う声楽作品のことですが、ドイツではプロテスタント教会の礼拝において演奏される宗教音楽として発展して来ました。
作品には「楽器群と魔術的な場面を伴って歌われる、独唱と合唱の為の世俗的歌曲」と言う副題が付けられていて、本来は舞台形式で演奏される作品ですが、今日ではコンサート形式で演奏されることが専らです。
カルミナ・ブラーナ「おお、運命の女神よ」【ラテン語・日本語歌詞付】
「カルミナ・ブラーナ」は19世紀のはじめにドイツの南部にあるボイエルン修道院で見つけられた詩歌集の写本で、その内容は恋愛から酒、性に至るまで多岐に渡っていて、その数は300編になりますが、オルフはその中から24編を選び、壮大なカンタータ作品として仕上げました。
ソプラノ、テノール、バリトンの独唱。多彩な打楽器群にピアノ、チェレスタを含む大編成のオーケストラに混声合唱と児童合唱まで加えた大規模な作品です。