お隣の庭からの法面にガクアジサイが咲いていましたので、鍋島焼魯山窯の花瓶に差して、仏壇への供花としました。
ガクアジサイはホンアジサイとは違って華やかさを消していて、大人しく可憐な様子の花なのです。
ガクアジサイは5月~7月頃、すっきりした清楚な印象の花を咲かせます。日本原産のガクアジサイは、まさに世界のアジサイの母種なのです。
品種改良の歴史を見ると、原種のガクアジサイからアジサイ(ホンアジサイ)が作られ、そこからまた多くの改良種が生まれました。更には海外にも渡って品種改良が進められ、現在は西洋アジサイといわれるジャンルの多くの種類が逆輸入されています。
紫陽花を世界に紹介したのは、江戸時代、医師として来日したドイツ人シーボルトで、自然科学研究にも情熱を注いだシーボルトは、数多くの植物の採取と調査を行っています。その活動の中、紫陽花に、愛する日本女性名を捩って「オタクサ」と命名したのです。