G7では不足する、広く世界にある不条理を告発するのがG20でありましたが、中露トップが欠席だけどころか、中露は新興5ヶ国(BRICS)や上海協力機構(SCO)に自陣拡大を目指すことになり、G20は終わりを迎えようとしています。
実際、今回のG20はインドが議長国となって首脳宣言を発表、G7首脳宣言でロシア非難を決議してあったのですが、今回は合意優先の妥協策が採られ、同床異夢の政治ショーはグローバル課題への有効な処方箋を示せなかったのです。
一応、議長国インドは34頁に亘るニューデリー首脳宣言を採択したよ胸を張るのですが、実質成果は新興国・途上国の興隆に合わせてアフリカ連合(AU)の加盟を決めたこと程度しか見えません。
国際法上も違反するロシアからの軍事侵略を受けているウクライナは、ロシア非難の消えたニューデリー首脳宣言を観て、落胆することとなりました。
今回、ロシア非難決議が宣言出来なくとも、少なくとも議長声明でロシアを非難する必要はあったのです。
岩を坂上に押し上げても、その行為が成功すること無く、直ぐに岩が転げ落ちてしまうと言う、シジフォスの神話での不条理性は十分に意義はあるのだと思うのです!