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カテゴリ:言動から人のタイプ判断する
「こういう言い方をすると、誤解されるかもしれないんだけど・・・」
「あえて現実的には難しいことを承知でいうのですが・・・」 と、先にエクスキューズ(言い訳)されたときには「いいから早く本題に入れ」「言い訳するくらいなら最初からいうな」と思うでしょう。でも、本人は「これをいったら、相手は気を悪くするかもしれない」「どうせ現実的ではないと批判されるだろう」という懸念をもっているからこそ、わざわざ言い訳をしているのであり、そうしてでも言わねばならない立場に置かれているのです。 実際の会話を考えてみると、その「前フリの効果」は結構大きいのです。「誤解されるかもしれないけれど・・・」と言われると、聞いているほうも相手の言葉を直接的に捕らえようとせずに、裏の意味を読み取ろうとしてくれます。 現実的には難しい」ことを本人が承知しているなら、会議の参加者もその部分は差し引いて意見を聞くようになります。相手に「心の準備」を促すのです。 前フリがなくストレートに意見をいったら、どうでしょうか。「なんでこんなことをいうのかしら」と機嫌を損ねられたり「そんな現実的でない意見はダメだ」とケンもほろろに否定されたりすることを考えれば、前フリをすることは、よりスマートな会話術のひとつといえます。最初のエクスキューズがクッションの役目を果たし、その後の発言に対する反発を弱めているわけです。 これが後から「いや、だから誤解されると思ったんだよ」「現実的でないのは自分でもわかっていたのですが」といったのでは、効果は半減。むしろ「そんな言い訳は聞きたくない!」と、火に油を注ぐ結果になりかねません。 言いにくい内容、自分でも自信のない意見については、前フリとしてそのことを相手に伝えておいたほうが、自分のためにも、会話や会議をスムーズに進行させるうえでも得策なのです。エクスキューズをうまく使える人は「頭のよい」話し方ができる人であり、人づきあいもうまい人です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.02.03 23:30:19
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