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ヒトの脳における扁桃体の位置。下図の赤い所が扁桃体。 左は側面からみた図。右は正面から見た図。 ←前頭前野 1、オキシトシンの構造 オキシトシン受容体は、前頭前野と扁桃体にあります。セロトニン神経の神経細胞にオキシトシンの受容体があります。ですから、オキシトシンがたくさん分泌されてオキシトシン受容体に届くと、同時にセロトニン神経が活性化されることになるのです。 脳の断面図の真ん中辺りに視床と下垂体が見えますね。 オキシトシンは視床下部の室傍核と視索上核の神経分泌細胞で合成され、下垂体後葉から分泌されるホルモンであり、オキシトシンは9つのアミノ酸(システイン、チロシン、イソロイシン、グルタミン、アスパラギン、システイン、プロリン、ロイシン、グリシン)から構成されます。もともと体内にある物質ですが、とくに信頼を得たと感じたり、絆を感じたりすると放出されるといわれています。 2、脳の疲れを取るオキシトシンとは? 現代人は、何かイライラしたり、欲求不満が多く、いつもストレスを抱え、疲れがとれない状態のようですね。また、日本人の幸福度は、いろいろな調査ではかなり低いようです。 しかし、2011年3月11日に発生した東日本大震災とそれに続く福島原発事故以来、日本人の心は、少し変わってきたようです。不幸な出来事でしたが、それをきっかけにして、日本中からボランティアなど支援の輪が広がり、また家族の絆、人と人の絆の大切さが見直されてきたからです。 危機の中で、家族を含めた人間関係こそが、私たちの心を癒してくれることに、多くの人が気づきはじめたのでしょう。 実は、人と人の結びつき、信頼こそが、脳の疲れを癒してくれるということが、脳科学の立場からも検証されはじめたのです。 脳のセロトニン神経の活性化によって、ストレスを受け流すことができるようになり、安定した心になります。オキシトシンが十分に分泌されていると、脳の疲れを癒し、気分を安定させ、人に対する信頼感が増し、心地よい幸福感をもたらしてくれるのです。 脳内にセロトニンとオキシトシンを十分に分泌させる方法。 1)夜は10時には眠る。 2)寝る前はパソコンを操作しない。 3)夜は携帯電話で長話をしない。 これらのことにより睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌をよくして、よい睡眠をとる条件でもあります。 4)朝日を浴びる。 5)朝と夕方に30分程度歩く。 6)正しい呼吸法をする。一日の中で何回か5分程度、腹式呼吸をする。これによりセロトニン神経を活性化します。 7)家族団らん。 8)夫婦、恋人とのふれあい。 9)感情を素直にあらわす。 10)親切を心がける。 3、「幸福ホルモン」として注目されはじめたオキシトシン オキシトシンは哺乳類だけが持っているホルモンで、心が癒される、幸せな気分になるという効果があります。 また、オキシトシンは40年以上前から、女性が分泌するホルモンで、2つの役割があるということは、わかっていました。第一は出産するときに子宮を収縮させて、出産を促すことです。よく陣痛を促進させるために点滴に使われているのがオキシトシンです。 もう一つは、出産したあとに、母乳を分泌させます。赤ちゃんがお母さんの乳首を吸うと、それが誘因になり、母親の脳からオキシトシンが分泌され、母乳の合成と分泌を促進させるのです。 しかし、このオキシトシンの研究がこの10年くらいで進んで、オキシトシンは母親だけが出すものではなく、母親になっていない女性も、また男性も、年齢も関係なく、分泌されることがわかってきました。 とくに最近になってオキシトシンが母乳を出すように促すだけでなく、母性愛と関係することがわかってきました。さらに信頼や男女の愛情と関係して分泌されるということもわかってきたのです。 4、オキシトシンの効果 1)人への親近感、信頼感が増す。 2)ストレスが消えて幸福感を得られる。 3)血圧の上昇を抑える。 4)心臓の機能をよくする。 5)長寿になる。 オキシトシンが分泌されると、脳内では「脳内物質」として働いて心を変え、さらに血液中のホルモンとなって体にも効くのです。 5、オキシトシンとセロトニンの深いかかわり オキシトシンが十分分泌されるとセロトニン神経が活性化され、脳の状態を安定させ、心の平安、平常心をつくり出します。また、自律神経に働きかけて、痛みをやわらげる効果もあります。 また、セロトニン神経を活性化するには、リズム運動と太陽の光、そしてグルーミング(いろんなおしゃべりをすること)の3つが大切です。 この第三の方法であるグルーミングは、セロトニン神経を活性化するとともに、オキシトシン分泌にかかわっています。グルーミングによって、セロトニン神経が活性化するのは、まずオキシトシンが分泌されることによると考えられます。 6、オキシトシンを分泌させるには? 母子の愛情や男女間の愛情の交流だけでなく、仲間と飲んだり食べたりしながら話すこともグルーミングになります。こうしたグルーミング行為で、最初にオキシトシンが分泌されますが、それによって信頼感や幸福感が高まるのです。そしてセロトニン神経も活性化されるので、気分が安定することにもなるわけです。 7、オキシトシンが分泌されない社会環境 ところが、現代生活では、オキシトシンの分泌が少なくなる環境になっています。それはパソコンが普及して、ネット社会が進展してきたことと軌を一にしています。パソコン社会になる前は、仕事を進めていく上でも、人と直接会ってコミュニケーションをとらなければならないことが多かったものです。よかれ悪しかれ、人間関係が伴っていました。 ところが、今では直接会話するよりも、パソコンや携帯を通してということが多くなっています。メールだけでやりとりして、一度も相手と会わずに仕事ができるようになっています。 仕事だけでなく、恋愛もお互い会わずにネットでできるわけです。 ことにメールだけを介してのコミュニケーションでは、言葉だけ、論理だけのコミュニケーションになりがちで、そこに感情のニュアンスが入りにくいのです。 それではオキシトシンはほとんど分泌されず、癒しは得られません。人を愛する、人を信頼する、人のために何かしてあげるなどという気持ちが起こらないのです。 今、いろいろな問題が起こっているのは、オキシトシンが分泌されないような社会環境になっているからといえるのではないでしょうか。 8、自閉症とオキシトシン 自閉症スペクトラム障害は、表情や声色を活用して相手の気持ちを汲み取ることが難しいといった対人コミュニケーションの障害を主な症状とし、一般人口の100人に1人以上で認められる代表的な発達障害です。 この障害の原因は完全には解明されておらず、その治療法も確立されていません。結果として、知能の高い方でもこの障害のために社会生活に困難をきたしている現状にあります。 ホルモンの1種であるオキシトシンをスプレーすることによって、自閉症スペクトラム障害において元来低下していた内側前頭前野と呼ばれる脳の部位の活動が活性化され、それと共に対人コミュニケーションの障害が改善されることが分かってきました。 もっと幸せや絆を感じたいという方にもおすすめです。 摂取目安・使用方法 ・栄養補助食品として1日2回を目安に、舌下にスプレーして下さい。 ←オキシトシンスプレー お問い合わせは→サプリンクス本店でオキシトシンと検索してください。 9、オキシトシンに関するこれまでの研究は、バラ色の楽観的なイメージを作るものでした。 「しかしわれわれは、進化を生き抜いて来た人間の神経システムが、人に、見境無く他人を愛するようにさせるという見方は奇妙だと考えた」と、アムステルダム大学のCarsten De Dreu教授は語っています。オキシトシンの影響下では、同じグループに属する仲間への優遇が増えることを確認できたと言う。これは、裏を返せば、自分のグループに属さない人を排除することでもあるのです。私は、イスラム過激派の行動を思い浮かべました。皆様は? にほんブログ村←ポチッとお願いね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.04.06 07:12:10
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