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September 25, 2007
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カテゴリ:開発・環境問題

タフツ大学で取っている開発経済の授業は、今学期最も気合を入れている授業のひとつですが、その授業で作成するpolicy paperのテーマが決定しました。
教授が結構細かい人で、いろいろ注文をつけてきてなかなかテーマが固まらなかったのですが、今日はがんばって議論を押し切り、なんとか教授の了解を得ることができました。


テーマは、「グラミン・ダノン食品」という会社の戦略分析とコスト・ベネフィット分析


「グラミン・ダノン食品」は、名前で明らかなとおり、バングラデシュのグラミン銀行(マイクロ・ファイナンスでノーベル賞とったやつね)とフランスの乳製品会社のダノンのジョイント・ベンチャー
バングラデシュの貧困層に対して、安価で栄養価の高いヨーグルトを提供しようという志で、去年の秋に設立された企業です。

Grameen Danone Yogurt


ヨーグルトの原料は牛乳なので、工場を運営するためには、近隣にミルクをつくってくれる酪農農家が必要。
グラミン銀行は、近隣の農民が、乳牛を購入して育てていくのに必要な資金を、マイクロ・ファイナンスを通じて提供するそうです。


酪農農家が生産した牛乳をヨーグルトにする工場の運営や技術供与はダノンが担当するそうです。
ダノンといえば、ヤクルトにちょっかいをかけたりして、敵対的買収も辞さない恐ろしい会社だと思っていたら、なんとCSRの王者みたいな会社なんですねえ。
(こちらのウェブも参照:http://www.volvic.co.jp/1Lfor10L/about/activity.html
ちなみに工場の落成式には、サッカーの元フランス代表のジダンもゲストとして参加したそうです。

工場で生産されたヨーグルトの販売は、グラミン・フォーン(グラミン銀行が運営する携帯電話サービス)普及の立役者となったグラミン・レディーたちが、地元の貧困層に売り込みに回ります。(なんかヤクルトのおばさんみたいだ)


まさに、グラミン銀行とダノンの強みをフルに生かしたソーシャル・ベンチャーなわけです。


僕たちが作成するPolicy Paperは、(1)このベンチャーがどういう戦略を取ればより多くの貧困層にベネフィットを与えられるか? (2)ベンチャーを運営する上でのコスト・ベネフィットはどういったものか(※コスト・ベネフィットといっても、ビジネスの世界の収益性の分析ではなく、このプロジェクトによって貧困層、酪農農家、競合するヨーグルト企業、政府などの様々な人たちがどんな影響を受けるかという広い意味でのインパクトを分析します)、という二つの問いに答えていく予定です。

たとえば、プライシング一つとってもなかなか深いんです。
ヨーグルトを、既存の市場価格と同じプライシングにするか、それとも、自分の利益を犠牲にし、かつ既存のヨーグルト業者にダメージを与えることを覚悟で、より貧しい人たちに買ってもらえるよう市場価格より安く売り出すか?
こういう問題をひとつひとつ考えていくわけです。


*              *              *



チームも、多国籍・異業種・多大学連合軍という感じで、かなりいい面子です。


インド系カナダ人のニーナは、ハーバード公衆衛生大学院の1年生で、ハーバードに来る前はトロントでお医者さんをやっていたそうです。
年も僕と同じくらいで、社会人経験が長いだけあって、とても落ち着いています。
しかもアフリカのレソトでHIV/AIDSに関する医療活動をやっていただけあって、人間もできてます。
「グラミン・ダノン食品」のアイディアは彼女が持ってきてくれました。
お医者さんの視点から、プロジェクトが貧困層の健康状態にどんな影響を与えるかを分析してくれます。


中国人のウェイは、タフツの経済学部の院生。
名門復旦大学を卒業して、すぐに留学しているので年はかなり若そう。
研究テーマは、「中国とアフリカの関係」だそうです。
本レポートでは、プロジェクトが様々な経済主体(貧困層、酪農農家、競合するヨーグルト企業、政府など)に与えるインパクトを見てくれます。


で、僕はお約束どおり、ビジネス的な視点(そもそも儲からなきゃプロジェクトはsustainableじゃないので)を分析に持ち込みます。


それにしても、異業種の人たちと仕事をするのは面白いです。
同じドキュメントを読んでいても反応するポイントが違うし、視点も斬新です。

「ちょっとこのインダストリーのバリュー・チェーンを見てみようぜ」みたいなHBS的用語は一切通じないので、誰にでもわかるクリアな言葉で自分の考えを説明するのは(しかも英語で)なかなか苦労しますが、それはそれで自分にとってはいいトレーニングだと思います。

いまのところ、ニーナのお医者さんならではの強い倫理観に基づく美しい意見と、ウェイと僕の「人間のインセンティブは金だぜ!」というコテコテの経済学/ビジネス的意見が、対立することが多いです。
そういうのも典型的構図過ぎて、なかなか笑えるので、また善し、です。


調べるべきことは多く、長い旅になりそうですが、楽しみながらやっていこうと思います。






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Last updated  September 25, 2007 11:20:06 AM
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