小さな祠を覗いてみれば
にほんブログ村 街の小道を散策すれば、小さな祠に出会えます。写真の祠は、名古屋市西区の星神社前にあります。祠の中を覗いてみましょう。おや、お地蔵様ではなく、観音様がおられます。頬に手をあてた半跏像、如意輪観音様です。如意輪観音の石仏は、よくみかけます。その多くは、十九夜講で建てられたものでしょう。十九夜講は、月待信仰のひとつです。如意輪観音は、その十九夜講の主尊でした。十九夜講は、女性に信仰された女人講。十九夜講では19日に女性が集まり、主に安産を祈願しました。医療技術が十分ではない頃、安産祈願は今以上に切実な願いだったのでしょう。土手に佇む祠には、何の説明もありません。祠の中の如意輪観音に、安産を願う人も多くはないでしょう。祠の中で、頬杖をつく如意輪観音様。役目を終えてなお、時の流れの中にあるその姿は、とても手持ちぶさたで、少し寂しげに見えました。【 大倉陶園 「庚申薔薇」 】 < ↓ ランキングクリックはこちらから > にほんブログ村