今日、『男たちの挽歌 A BETTER TOMORROW』を観に行き
ました。
お話は、過去に北朝鮮から脱出したが兄弟が離れ離れになって
しまったキム兄弟の兄ヒョク(チュ・ジンモ)はマフィアに身を置き、
同じく脱北者であったヨンチュン(ソン・スンホン)と活躍していた。
しかし、ヒョクは生き別れの弟チョル(キム・ガンウ)の事が常に
気になっていた。ある時、ヒョクは世話になっているパク警部から
チョルが見つかったと連絡を受け、脱北者を支援する施設へ会い
に行くが、チョルはヒョクに対して自分と母親を裏切った恨みを持
っていた。それでヒョクは組織から足を洗う決意をし、最後の取引
のため舎弟で小心者のテミン(チョ・ハンソン)を連れてタイへ行く
が、テミンの裏切りに遭い現地の警察に逮捕されてしまった。3年
後、ヒョクは韓国へ戻るが、弟のチョルは組織を追う刑事になって
いてヨンチュンはヒョクの仇討ちに失敗して脚を負傷していた。そし
てテミンは組織の実権を握っていて、再びヒョクへと接触してきた。
ヒョクはチョルのためにも足を洗う決意でいた事や、ヨンチュンから
はテミンへの復讐を持ちかけられて悩み・・・という感じに進んでい
きました。
今回の映画は、25年前に製作された香港映画『男たちの挽歌』
の「リフェイク=再覚醒」という事で、香港版を監督したジョン・ウー
が製作総指揮を務めたので、とても興味がありました。香港版は
当時興行収入が1位となり記録を更新しましたし、日本でもチョウ・
ユンファやレスリー・チャンの知名度を高めて香港映画を代表する
作品の一つになった事でも有名だと思います。
今回の韓国版は、ハッキリ言ってしまうとちょっと物足りなさを感じ
ました。北朝鮮から脱出し離れ離れになってしまった兄弟の愛情
を重視した部分は良かったのですが、その代わり香港版で良かっ
たとされる組織から抜け出せない苦悩や義兄弟の友情、2丁拳銃
を捌くカッコ良さなどの描写が少々犠牲になってしまったようでした。
それに、香港版に忠実な部分と今回アレンジされている部分がど
っち付かずなのも、何か勿体無いような印象でした。しかし、ラスト
の展開が香港版と大きく異なっていた点は、韓国文化の美学なの
か?という気がして、そこは反って新鮮に感じました。
(K)