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カテゴリ:気持ち・自分の気持ち・人への気持ち
「深夜の車内試食会」
駄菓子「Uまい棒」が、都内では入手しにくいという。それは主に、近畿圏と中部圏に流れていく事と、都内から菓子問屋や、駄菓子屋が姿を消しつつあるという点から入手困難だと聞く。今回、この駄菓子「Uまい棒」を探し出して欲しいと、依頼があった。私はバラ売りもやっている駄菓子問屋へと出向いたいった。そこには、あるではないか、「Uまい棒」が。定番のチョコレート味、コーンポタージュ味、チーズ味を初め、新顔であろうエビマヨネーズ、テリヤキバーガー、ぶたキムチ、マーボー、牛タン塩、めんたい、トンカツソース、復刻版タコ焼き、オニオンサラダ、チキンカレー、サラミと新旧取り混ぜてのバリエーションが展開されていた。「Uまい棒」マニアにとってその光景はまさしく、「シャングリラ」や「パラダイス」、「桃源郷」であろう。棚には「大人買いをしてくれ」と言わんばかりの大量の「Uまい棒」。ただ、来年も今、ある味がそこにあるかといわれたら、おそらく無いであろう。現に昨年はあったものは、今年は見当たらなかった。尋ねてみると昨年のうちに、製造終了となったのだそうだ。 さて、依頼品を調達したので、こちらも今年、生産分の中から 牛タン味、マーボー、チキンカレー、サラミ、チーズの五品目をチョイスし購入してみた。 夜、依頼品を渡すため、車を走らせる。好奇心からまずは、私が車内で先行して「牛タン味」を試食してみた。一口目をかじると、牛タンにかけて焼くレモンの酸味が、舌を刺激した。まさしく牛タンをほうふつとさせる。そして、次は「チキンカレー味」をその小さき袋より取り出し、口の中へ・・・。そうこうしているうちに約束の場所へ着き、・を拾い、車内試食会をはじめた。先ほど、先行試食した物の感想を話す。感想を聞いた・、「牛タン味」から試食する。「ほぉぅー!」と言いながら感心している。・の評価は、すこぶるいいようだ。 続いて、「チキンカレー」。確かにカレー風味である。後味にコンソメチキンの味が拡がる。 続いて「マーボー」。同じく四川の辛みが口いっぱいに拡がる。辛さの中にわずかな甘味を感じる。そして、サラミ味。 だが、・は、一口したとたん、とてつもない失敗を犯してしまったことに気がついた。それは、食べる順序。フルコースにも、アペリティフ(食前酒)、前菜、メインデッシュ、デザートとあるではないか。いかに駄菓子「Uまい棒」とはいえ、何の気無しに食べてはいけなかったのだ。 そう、「マーボー味」の次に食べた「サラミ味」は、先に食べた「Uまい棒マーボー味」を打ち消すほどの味のインパクトを持ち得ていなかったのだ。 つまり味が薄かったのだ。 濃い味の「Uまい棒」のあとに、薄い味「Uまい棒」を食す順序は、その薄味が、いかに優れていようと、先に食べた濃い味には勝てぬ。そう、ラオウがケンシロウに言い放った あのセリフ 「決して、長兄には勝てぬのだ」にも似た味の濃さによる優劣。 ・は落胆した。 しかし、牛タン味とチキンカレー味の二点については、・には好評だったようである。 翌々日、残されていた自分用のサラミ味を食べた。確かに、この味だけを食べるなら、サラミ味を堪能出来る。 おそるべし「Uまい棒」!一本、\10に満たぬ、駄菓子なれど・・・。 最後に熊は言った。「のど、渇いた。」と。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.03.14 17:03:18
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