マネー・サーフィン

「船橋オート所属の片平　巧が亡くなった」
そんなニュースを目にした。



うさぎがオートレースへ行くようになり始めた頃は、
どの選手が強いのかも分らず、直近の成績で車券を買っていた。
そんな状態でも、ビギナーズ・ラックを経験しオートファンとなった。

で、
何度か通う内に徐々に選手の名前を覚えるわけなのだが。

片平の名前は早めに覚えた。

当時は、伊勢崎の田代裕一、船橋の島田信廣の全盛時代。
良きライバルであり、良き友の二人。
そこへ、割って表れたのが片平であった。

調子を崩し、乱調気味の田代に代わり、片平がその座に躍進。

島田は、同じ舟橋所属の片平を良きライバルの田代の上に立つことを良くは思っていなかった感じ。
と言うのも。
"ナンバーワンは二人要らない"
などと、発言していた。
（ナンバーワンとは田代の車名の一つ）


片平の躍進は進み。
SGスーパースターでは、頭が島田か片平かと言った状態になり。
他の選手を考慮する必要が無いような雰囲気となり。
2連短でも2倍を切り、2連複なんて買っても意味が無い状態。

オートでは抜かれた選手が抜き返すことは珍しいのだが、
この二人のバトルでは終始、抜き返すことが期待できる。
SGの10終戦では、最後まで期待して観戦できた。

また、片平のライン取りは独特のものがあり。
オーバルコースを四角く走る。
多くの選手はコナーへの侵入は内よりから入るが、
片平は外よりから急角度でコーナーに侵入する。

インを締めて進入すると直線部分が短くなるので速度は遅くなる。
しかし、片平はアウトよりから急角度で進入するので直線部分が長い、なので速度を保ったままコーナーを抜けられる。
なので、コーナー進入時は後についていても、速度差があるのでコーナー半ばでは並び。
コーナーを出るときには抜き去っている。

この走りは片平が得意とするラインであるが、なかなか真似の出来るラインではないようだ。
デビュー後、川口の広木が似たラインを取っていたが、
車体のコントロールが難しいのか、車体を滑らせ外側の選手を飛ばして頻繁に失格になっていた。

しかし、片平は失格になることは殆ど無かった。


また、飄々とした性格もオートファンには受け入れられたようで。
メディアで希に見かけることもあった。

カラオケの"ぶっちきりの青春"にも出演してたなぁ～。


そんな片平であったが、原因は公表されていないが旅立ってしまったらしい。
一足先に旅立った島田信廣と再開してるのかな!?

お疲れ様でした・・・
そして、ありがとう。