テーマ:DVD映画鑑賞(13607)
カテゴリ:恋愛
心満たす感動に、日本中が泣いた?泣いた? 原題のモンスター・ボールとは処刑前夜に催されたパーティのことを言うらしい。 この映画にぴったりらしいが、私にはピンとこない。 さらに邦題がチョコレートって・・・。 以下はネタバレの内容となっていますので、ご注意を。 重い哀しみと暗いテーマに満ちた内容。 死刑。処刑人。黒人差別。父と子の確執。息子の死。貧困。 処刑される黒人とその家族の物語と、死刑囚監房で働く父子3世代の物語を描いた作品で、 それぞれの物語が徐々に交錯していく。 ひとつひとつのシーンが長くゆっくりで、重厚で厳格な印象を残す。 そこに感じ入るべきメッセージが込められているのだろうけど、 馴染みのないアメリカ社会の暗部を深くえぐった作品であり、 日本人誰もが同じように感動出来るとは思えない。 さらに凄く無口な映画で、ストーリーも観客に投げかけるように淡々と描かれており、 どう感じるかは観客に任されるような描かれ方がまた難しく感じる。 説明がつきすぎる映画も辟易するが、この作品は正直辛い。 DVDには「深い喪失の淵から、愛を知ることで人生を取り戻す男と女の物語」と書いてあった。 哀しみと喪失感を埋めるような愛のかたちってのが、しっくりこないんだよなぁ。 寂しいから愛したみたいなニュアンスが嫌い。 巷で横行している不倫や場当たり的な恋愛にも言えることなんでしょうか。 哀しみと喪失感を埋めるための、愛という名を借りた代用品。 必要な物なのかもしれないが、本質的じゃないよなぁ。 そういえば「恋は邪魔者」でもチョコレートが愛の代用品って言ってた。 ひょっとしてチョコレートって言葉にはそんな意味があるのかしら? だからこの作品のタイトルになってるのかな? だとすればモンスター・ボールって原題の意味も、 死刑の哀しみと喪失感を埋め合わせる為のものってことかもしれない・・・。 暗い感情とやるせない愛のかたちを見せつけられる作品でした。 話題性には富んだ作品ですが、感じ方は人それぞれでは。 本作でハル・ベリーさんが黒人初のアカデミー賞主演女優賞獲得で話題になったのですが、 確かに好演だとは思いますが、体当たりのセックスシーンが評価されたのでしょうか? そこまでとは思わなかったのですが、話題性が後押ししたのかな? DVD特典映像も、インタビューやシーン解説などが収録されており、 無口なこの映画を理解する上では役に立ちます。 【ストーリー】 死刑囚の夫と幼い息子を相次いで亡くした女(ハル・ベリー)と、 愛を注ぐことを知る前に息子(ヒース・レジャー)を目の前で失った人種差別主義者の孤独な男(ビリー・ボブ・ソーントン)。 それぞれの家族の死をきっかけに、交わるはずのない二人が心を通じ合わせていく…。 深い喪失の淵から、愛を知ることによって人生を取り戻す男と女の新たな出発を描いた、 心に染み入るビターなラヴ・ストーリー。 2001年/アメリカ/本編113分/原題:Monster's Ball 監督:マーク・フォスター 脚本:ミロ・アディカ、ウィル・ロコス 撮影:ロバート・シェイファー 製作総指揮:マーク・ウルマン、マイケル・パセネオク 出演:ハル・ベリー、ビリー・ボブ・ソーントン、ヒース・レジャー、ピーター・ボイル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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画像掲載しました。 もしよろしかったらaccessしてみてください。 (November 8, 2021 10:53:56 AM) |
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