家 その7 — 窓の話(byダンナ)
家を建てる時、多くの人は大きな窓に夢を見ます。 「明るい家にしたい。」 「ここから外を眺めながらビールを・・・」 夢を見るのはいいでしょう。しかし、ちゃんと現実を見なければなりません。 私は今の職場に入りたての頃、新築から半年ほどの家に5年で3,000軒ほど入りましたが、大きな窓のあるほとんどの家で同じ現象を目にしました。 いざ大きな窓の家を建てると、大体の場合カーテンやブラインドを閉め切ってしまうんですよね。 理由は様々あげられますが、共通しているのは光熱費が気になるからというもの。 最近の建具は進歩しているから、と建築屋は言うかもしれません。しかし、進歩してもヨーロッパ並みの断熱性能にはまだ届いていません。それに匹敵する建具もなくはないですが、値段はかなり高めです。 私が回っていた地区ではその前にマンションに住んでいた住人がほとんどなんですが、他の部屋に囲まれていたマンションと比較すれば、確実に光熱費は高くなっていました。 まぁ、そうだろうとは思います。その対策として、カーテンの効果は抜群ですし、間違っていません。 ただ、カーテンを閉めていたら明るくなりませんし、窓本来の目的は果たされているでしょうか? まして、そこでビールを飲むとか、1度やれば飽きてしまうかもしれません。 カーテンを閉めても窓は壁面より断熱性能は低いですから、結局一時の夢のために、多額の光熱費を払い続ける羽目になります。 中途半端な準備で大きな窓を入れると火傷します。 さて、さんざん窓のことを批判しましたが、これはすごいと思った窓もあります。 それは「天窓」です。 住宅密集地であれ、お金持ち地帯の余裕のある家であれ、天窓のある家は、壁面に窓があるより部屋の中が明るいんです。家の向きも関係ありません。 これも光の仕組みを理解してれば簡単に説明がつきます。壁面の窓は、太陽光が直接入らない場合、入ってくる光は地面や周辺の建物からの反射光です。 この場合、窓の前に新しい建物やマンションが建ったら暗くなります。 家の中の明るさを維持したいと考えた場合、窓の先にマンションが建たないか、市役所のサイトで確認し続け、計画がアップされたら即座に反対運動を行わなければなりません。 もちろん、反対運動はほとんど実りません。 一方、天窓は違います。天窓から入る直射工以外の光は、地面や建物からの反射光ではなく、空そのものの明るさ(天空放射)があります。 屋外にいる時、青い空は太陽が見えなくても明るいですが、同じ理屈です。 地面や建物からの反射光より、この天空放射の方が、はるかに明るいんです。 だから、小さな天窓でも、家の中はとても明るくなります。 何より、私は周囲の家より青空や雲や星空のほうが、見ていて飽きません。写真は曇り空ですけどね。 かつて見てきた事例を教訓に、私の結論は窓は少ないデザインのCasaCubeとなりました。 おかげで熱効率は抜群で、全体空調でも、24時間換気の調整をちゃんとすれば、マンション並の電気代に抑えられています。 全体的に良い判断でしたね。 とは言え、不満が全くないと言うわけでもありません。 この家で唯一抱えている不満、それについてはまた今度。 あ、当ブログの他の記事も全部読んだという方は、他の人気のサイトはいかがでしょう? うちもまた記事を更新するので、ブックマークしておいてくれると嬉しいですが、他の方の記事も面白いですよ~。にほんブログ村