『むじなそば』って何?
まぁ、私は前から知ってたけどね。答えは「たぬきときつねを合わせたもの」。
つまり“たぬきの揚げ玉(天かす)”と“きつねの油揚げ”が一緒に入っているもの。
そもそも”むじな”とは?
Wikipediaより一部引用:
”
ムジナ(貉、狢)とは、主にアナグマのことを指す。地方によってはタヌキやハクビシンを指したり、これらの種をはっきり区別することなくまとめて指している場合もある。
この混乱は、「マミ」のような地方名を交えて、非常に複雑な様相を呈しており、栃木県の一部のように、アナグマを「タヌキ」、タヌキを「ムジナ」と呼ぶ地域さえある。
日本の民話では、ムジナはキツネやタヌキと並び、人をばかす半妖怪として描かれることが多い。小泉八雲の『怪談』に収められた、のっぺらぼうの目撃譚「むじな」も、よく知られている。
ことわざ「同じ穴のムジナ」とは、「一見違っているように見えるが、実は同類である」と言うことのたとえ。主に悪い意味で用いられることが多い。迷信では、ムジナが「(人間を化かすとされる)狸と同じ穴で生活する習性をもつこと」に由来していると思われる。”
ここまで詳しくは知らなかった。
『むじなそば』のことをいろいろ調べたブログを読むと、
”
また、葛飾区立石の「松月庵」という蕎麦屋にもともとある名物メニューで
「きつねとたぬき」の具が「同じ器」に入ることから
「同じ穴のムジナ」にちなんで名付けたものが、東京周辺に広まったらしいという説もあり。”
とある。
調べてみると、【松月庵】@立石が発案したという説が幾つかネットで見つかる。
よし、調べてみるか。
葛飾区役所の近く、以前は長崎屋、現在はホームピックになっている建物の隣に店はある。
【
松月庵】 葛飾区立石7-10-6
クチコミ等はないんだね。普通の庶民的なおそば屋さんのようだ。
店に入って壁のお品書きや短冊を見ると、あれっ?、『むじなそば・うどん』はない。
壁に貼ってある紙のメニューには載っていた(右上4番目)
店内には『むじなそば』をアピールするものは何もない。
とりあえず、『むじなそば』を注文。
おそらく、家族2世代の経営で、花番が若旦那。厨房に立っている白髪のご主人らしき人がちらっと見えたが、白い作業着をきちっと着て働いていてすがすがしい感じ。
やがて『むじなそば』到着。
思った通りで、揚げ玉と刻んだ油揚げがあり、そして葱とナルト。
機械打ちだろうけど、そばもおいしく、全体的に調和のとれた味で楽しい気分で完食・完飲。
お勘定の時に若旦那に「この店が『むじなそば』発案・命名の店?」って聞いてみたら、
”そう言われることもあるようです。別に商標はとっていませんけど。”とのこと。
朝日新聞が取材にきたことがあるようだけど、ネットではその情報は見つからず。
”むじなそば発祥の店”とか名乗って宣伝してもよさそうなものだけど、むしろ、恥ずかしがっているような感じさえするw
変な商業主義に走らず、地道に地元に根ざした経営をしている姿には好感が持てた。
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別に『むじな』なんて名前じゃなくて、『きつね・たぬき』、『たぬき・きつね』でもいいんじゃないの?
『たぬき・きつね』を略して、『たぬきつね』でいいんじゃないの?って思って調べてみるとありましたw
駅そばの【あじさい茶屋】のメニューで『冷玉たぬきつねそば』\520がある。
以前には『メガたぬきつね そば・うどん』もあったようだ。
”メガ!大盛の器に 麺は1.5倍! たぬきは大盛り! 柔らか大判きつね!” とのこと。
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さて、そもそも『きつね』と『たぬき』は地域によっていろいろ違っているようだ。
↓こんな感じみたい。
○大阪
(きつね)味付け揚げ入りうどん
(たぬき)味付け揚げ入りそば
(ハイカラ)天カス入りうどん、そば
天カスは無料トッピングの店も多いのでメニューに無い事も多い
○東京他
(きつね)味付け揚げ入りうどん、そば
(たぬき)揚げ玉入りうどん、そば
(揚げ玉は大阪の天カスと同じ)
○京都
(きつね)味付け揚げ入りうどん、そば
(たぬき)味付けなし刻み揚げ+生姜のアンカケうどん、そば
○金沢
(いなり)味付け揚げ入りうどん、そば
(たぬき)揚げ玉入りうどん、そば
そうすると、『むじなそば』は大阪では『ハイカラたぬき』
『むじなうどん』 は 『ハイカラきつね』 ってことか!
『むじなそば』 = 『たぬきつねそば』 = 『ハイカラたぬき』
『むじなうどん』= 『たぬきつねうどん』= 『ハイカラきつね』
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※ 2017年3月末閉店
2017年5月24日撮影。