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カテゴリ:根室(ねむろ)地域
こんにちは。根室振興局地域政策課のヒストリー・ハンター(仮)裕です。隔週ペースで根室管内の遺跡・遺産をご紹介します。
古くから漁場として栄えた根室管内はいろいろな人達が暮らしてきました。その足跡は様々な場所で、いろんなかたちで残っています。古代から近代まで根室の歴史とともに、地域の話題を簡単にお伝えして行きたいと思います。
歴史探訪シリーズ第23回、第24回と道東の世界文化遺産候補である標津湿原周辺の遺跡をご案内しました。
続縄文時代の終わりから擦文時代まで確認されたオホーツク文化ですが、その後、彼らの生活の痕跡は確認されていません。 色々な遺跡を回ったり文献を読んで勉強していますが、争いで怪我をした方の遺骨が出土した、という報告を、私は寡聞にして存じません。また、仮に、オホーツク人と現地の方の仲が悪かったのなら、なぜオホーツク人は何百年もの間道東にとどまったのでしょうか。
詳しく見てみましょう。
擦文土器は、その名の通り、土器表面を擦ったような文様が特徴です。 擦文土器(羅臼町立博物館収蔵) 特徴として、1.ラッパ状に縁が広がる、2.土器中部に文様を配置する、3.文様は幾何学的なものを彫り込む、という点が挙げられます。
オホーツク土器(羅臼町立博物館収蔵) 1.縁の直前でくびれ、2.縁に文様を配置し、3.文様は波型のもの貼り付ける、という特徴を持っています。
トビニタイ土器(羅臼町立博物館収蔵) トビニタイ土器の形は、擦文土器と同様に1.ラッパ状に広がり、2.土器中部に文様が配置されています。
さらに、近年、出土した遺骨の遺伝子調査では、オホーツク人の血と擦文人の血が入った方の存在も明らかになっており、婚姻関係も結ばれていたと考えられています。
参考文献:北海道の考古学(宇田川 洋 著)
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最終更新日
2013.08.26 18:08:16
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