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madamkaseのトルコ行進曲

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 marnon1104@ お久し振りです (。≧ω≦)ノ!! kaseさんのお誕生日だったのですね。 お元…
 marnon1104@ Re:トルコでシュウマイはいかがですか?(07/08) kaseさん、こんにちは(*'▽')♪ …
 madamkase@ Re[1]:渡航記念日(03/16) 高見由紀さんへ こんにちわ、イスタンブ…
 madamkase@ Re:渡航記念日(03/16) marnon1104さん、こんにちわ。 3月に書い…
 madamkase@ Re:トルコでシュウマイはいかがですか?(07/08) ひなのさん、おひさしぶりです。 トルコは…

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2012年06月28日
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【6月27日・水曜日】


 日本から10月半ば過ぎに旅行に来るグループのリーダーから、大まかな旅の企画は前日にメールで貰っていた。これの詳細な調査やホテルの予約、ガイドや車の手配などなどを依頼する電話が、朝8時にかかってきた。

 リーダーは私の友人である。普通のツアーとは一味違うものにしたいとのことで、カッパドキアとイスタンブールでトルコ文化に触れる体験なども盛り込まれた面白そうな企画だった。

 スカイプ電話なので料金は気にしなくてもいいとのことで、彼女がトルコに来るたびに食事を共にする程度しか会えない人ではあるが、私達のものの考え方に共通点が沢山あるので、十年の知己のように話が弾んだ。

 朝8時過ぎから始まり、12時過ぎにほぼ旅行の要領が決まって通話は終わった。間で私が現地の旅行代理店やホテルと連絡を取り、企画の一つ一つをクリアーしながら経費を算出する。それによって旅行の参加料金が決まるわけである。

 私は風呂に入るつもりで立ち上がった。体を温めてから今日に持ち越しになってしまった掃除に取り掛かろうと、まずは風呂の湯栓をひねり、マスクをかけ、猫のトイレを掃除しながら洗濯機も回し始めた。

 トイレがきれいになったので、昼過ぎながら朝食にしよう、と最後の3個となった切り餅を火にかけた。焼きながらコンヤのアヌ・ホテルのオーナー、ベキルさんに電話をかけた。すると話し中なのでまたあとにしようと切り、焼けてきた餅を海苔でくるみ、磯辺巻きにしてさあ、食べようとしていたところにまた電話が来た。

 今度も日本からで、先日、かなりの量のトルコの法律の部分を抜粋した文章をメールで送って来て、急ぎの翻訳を頼んできた別な友人からだった。

 話は約40分続いた。要するに翻訳は弁護士が別な人を探したので、もうやらなくても結構です、と言いたいのだが、無理に頼んだ手前、断りにくそうで困っている様子。
 私が察して「キャンセルしたいのね。いいですよ、キャンセルしても。その期間他のことをやりますから心配しないで」と言ったら恐縮し、必ず何かで埋め合わせしますから、と彼女は人の良さむき出しに口ごもりながら電話を切った。

 先ほど焼いた餅はもう、カチカチになってしまっていたので、歯が割れないようにほんの少しずつ噛み切り、30分くらいかけて苦労してそれでも残さず食べてしまった。仕事がキャンセルになった上、餅がこれか~、と嘆きながら風呂の方を見るとこちらも冬場ほどではないがすっかり冷めていた。

 少し捨てて、熱い湯を注いで入れるようにしたところに、コンヤのベキルさんから電話がかかってきた。
「加瀬ハヌム、私はちょっと手術をしたので入院しているんだよ。さっき電話を貰ったらしいがいま気がついた。元気かい?」
「え、手術って、どうなさいました?」
「鼻の手術さ」
「えええ、もっと高くしたとか?」

「ははは、鼻の内側に骨だの肉だのが出来てね。それを切ったんだよ」
「Ge?mi? olsun!」
「ありがとう。明日には退院するんだが、いま日本庭園内のカフェに散歩に来ているんだよ。今度はいつ来るんだね、コンヤへ」
「そのことでひとつお願いがあります。いま私から電話をかけ直します」
「構わん、構わん、言ってみなさい」

 私は7月半ばに鍼灸師の堀先生がコンヤを訪問するに当たって、先生の宿泊を2日間無償で頼みたいこと、合わせて2日間診療のためにもう一つ部屋を使わせて貰いたいと頼んでみた。
 去年の12月に診察室として自宅を提供してくれたムスタファさんとメフタップさん夫妻が、夏場はアンカラの家で暮らしているので他を手配しなくてはならなかったのである。

ベキルさんは話を聞くと即座に、
「いいとも。それを明日にでもコンフィルメ(confirmation)としてメールに詳しく書いて送ってくれれば手配するよ。心配するな」
「ありがとうございます、ベキルさん」

 私はそのあとコンヤの恵さんにすぐ電話した。コンヤでの先生の治療のうち、最初はメヴラーナ関係の人々、2日目はセマーゼンのみなさん、3日目と4日目のコンヤ市民の皆さんを治療するための場所が決まったことを知らせた。

 なんだかんだと風呂にも入らぬうちに時刻は午後4時。マヤに会いに行くつもりだったのだがどうしよう。私はオズギュル先生のクリニックの近くに住んでいるジュンコさんに電話してみた。ダウン・カフェで先月知り合ったジハンさんの奥さんである。

 あと1ヵ月後に出産を控えたジュンコさんは、オズギュル先生のところに来るなら私達も伺いますよ、と言ってくれたので、私はマヤに会いに行く気になった。

大急ぎでもう一度風呂に熱い湯を注ぎ、3度目の正直でやっと風呂に入り、5時近くなって慌ててタクシーを呼んで家を出た。道が空いていたので早く着けるように、そのままクリニックまで乗り続けてしまった。
 
 
 ここでやっと表題のマヤの話になるが、マヤは3日前に比べるとさらに元気で、私を見ると愛嬌をふりまくつもりか鼻面ごと檻にぶつかってきた。

 オズギュル先生が手術室を使うまで15分くらいずっとマヤのそばにいることが出来た。なにしろ、缶詰も私を見ると残さず食べてしまったし、左足はときどき着くがまだ痛みがあるのか、力が入らない様子でじきにコロンと転がってしまうのだった。


maya1
maya2
いきなり顔を檻の針金にこすりつけてきたマヤ、興奮しています。

マヤ
はしゃぎすぎてスッテンと転んでしまいました。

maya3
お母さん、まだ帰らないよね、ここにいるよね、行かないでね。



 それでもまだ腕に抱きとることは憚られた。もっとしっかり、ギプスが取れるくらいになったらでいい。

 その代わり檻の扉を少し開けて思い切り撫でてやり甘えさせてやった。そのうちにジュンコさんが先に到着、マヤを見舞ってくれた。ジハンさんのお母さんも近くで1人暮らしをしており、ボンジュックと言う猫を飼っているのでオズギュル先生の患者だそうだ。

 7時過ぎにジハンさんが車で来て、私を家まで送ってくれた。教養のある人なのにジョークが大好きで、ダウン・カフェでもだれかれなく付き合い、受けのいいジハンさん。もうじきお父さんになるので余計張り切っている。

 家に着く前に、ジハンギル絶景駐車場のチャイハーネで、マルマラ海とボスポラス海峡のスクランブル交差点を眺めつつ、夕日の沈むのを見送り、9時半頃まで話が弾んだ。
 ちょうど1年前の夏は、日本からヘンな人間が幾人も来てえらい目にあったが、今年はダウン・カフェで知り合った人々といい関係を築いていると思う。

 ジハンさん夫妻もこの絶景駐車場をことのほか気に入ってくれたようである。私がイスタンブールに引っ越ししてきて最初に馴染んだ海の景色だ。こうして気の合う人と共に座っているだけでも命の洗濯になる、と思った。
 







   かに座さそり座いて座
かに座さそり座いて座




madamkaseのトルコ本 「犬と三日月 イスタンブールの7年」(新宿書房)




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Last updated  2012年06月28日 20時48分03秒
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