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カテゴリ:フランス料理の文化と歴史
ワインを飲むための道具として、ガラスで造られた「グラス」以上の食器は未だに見当たりません。
ワインはその色を楽しみ、香りを愛で、そして唇に触れる感覚を味わい、以上の「期待」を口に含むのです。ワインは目と鼻と口に至るまでのプロセスが場合によっては非常に重要視されます。 そのため、ワインにおけるグラスはその特徴をさらに満足させるため、様々に工夫された物が生み出されました。 例えばシャンパンにはフルートと呼ばれる縦に細長いグラスが用いられます。これは、シャンパンの特徴である立ち上る泡をグラスの中に楽しむのがひとつ。また泡を持続させる目的もあります。 ク-プと呼ばれる盃型のグラスもあります。泡の立ち上ってしまうシャンパンの特性を逆手にとって、宴会などで大勢に一度にシャンパンが注がれる場合はこちらが用いられる場合もあるようです。この形状はそもそも王妃マリ-=アントワネットの乳房の形からその型をとったと言われています。 バルーンと呼ばれる形状は胴が広く膨らんだ形状です。香りが芳醇なコニャック、またブルゴーニュの赤など香りをグラスの中で膨らませる形状。まさに「バルーン=風船」です。 リキュールや糟取りブランデー、マールには小さなグラスを。濃い液体を食後に少量で。そのため小さなグラスが用意されます。 さて、蘊蓄をひとつ。このような様々な形状のグラスを生産するグラスメーカーのひとつが「リーデル」リーデル社のグラスにはいづれもヴィンテージ、つまり生産された年が記載されています。9代目当主がクラウス・ヨセフ・リーデル。ヨセフのJとリーデルのRを組み合わせた「JR」の文字の四方を囲む四角形がリーデル社のグラスに打たれたロゴでした。 このロゴは毎年欠けている部分があります。Jの上の横棒だったり、Rの斜めの線であったり。この欠けている位置で生産年が分かるしくみになっています。と、いってもコレも2000年までに生産されたグラスの話。2001年より「RIEDEL」のロゴに変更になりました。 何年か前のリーデルがいくつか手許にあれば、ロゴの形状が少々づつ違っていることに気付くかも知れません。その違いは生産年の違いによるものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 17, 2005 01:44:47 AM
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