テーマ:海外生活(7777)
カテゴリ:マラウイの学校
6/7/土、隣村の国立進学校では、
保護者から教師たちへの褒賞partyがありました。 「保護者から教師へのご褒美」をご理解いただくには、 マラウイのSecondary Schoolと国家試験について説明する必要があります。 堅苦しい話になりますので、興味のない方はスクロールして、 下部の写真だけでもお楽しみいただければ、幸いです マラウイのSecondary School(4年制、日本の中学3年~高校3年に相当)では、 2年生から3年生への進級時と、4年の卒業時に行われる国家試験への合格が至上命題です。 英語やチチェワ、数学、物理化学、生物、歴史、地理、 農業、聖書、フランス語、家庭科、金属加工、木材加工、コンピュータなど、 いずれか8科目以上受験し、 進級にかかる国家試験の場合、英語を含む6科目が40点以上、 卒業にかかる国家試験の場合、いずれか1科目が50点以上、 かつ35点以上の科目が5科目以上あれば、「合格」となります。 35点以上と聞けば、簡単に思えるかもしれませんが、 合格率の全国平均は2007年が34%、 過去最も低かった1999年は、わずか13%でしたから、 その難関度をイメージしていただけるでしょうか? 合格しなければ、進級できませんし、 Secondary Schoolに4年間通ったけれど、「高校卒業資格」を持たない人たちもいます。 新聞の求人広告を見ていても、「高校卒業資格」が求められることもままあり、 進学や就職に大きく影響します。 「高校卒業資格」を持っていれば、小学校の教師にさえ、なれます。 なかには、「高校卒業資格」を持たない小学校教師もいますが。 得点により、gradeがつけられ、卒業にかかる国家試験の場合、 80点以上がgrade 1、50点以上がgrade 6、35点以上がgrade 8です。 マラウイ大学の場合、英語がgrade 6以上、 かつ6科目のgrade合計が36以上であれば、入学試験に挑戦することができます。 私の配属先の昨年度卒業生たちの合格率は、47%。 全国平均よりは高いですが、ほとんどがgrade 6~8のぎりぎり合格であり、 マラウイ大学への入学試験にチャレンジできる卒業生は一人もいません。 隣村の国立進学校は、全国から優秀な生徒が集まってくるためか、 合格率は9割弱。最もgradeが高かった生徒は、6科目の合計がわずか7。 つまり、5科目が80点以上、1科目が70点以上だったそうです。 その進学校では、受験した生徒が全員合格、 あるいはgrade 1の生徒を多く輩出した 科目の担当者に、保護者から報奨金が支払われています。 この日は、報奨金授与のpartyが行われたそうです。 全寮制のため、生徒たちは週末には映画やスポーツ、ディスコなどの イベントに無料で参加できるそうです。 そのためか、↓こんな立派な音響設備も学校の備品。 DJは、エンターテイメント委員会長のDagras。 「エンターテイメント委員会は、学校組織に実在します。 キャラ的にも宴会部長のDagrasにぴったりの役職ですね Misheck & Dagras、踊ってます 英語の先生、Malonga ボトルストアで数回、ご一緒しましたが、 未だ打ち解けてもらえない、シャイなお方 3人とも、マラウイ大学の中でも最難関といわれるChancellor College出身。 (日本人は、マラウイの東大と呼んでいます) 酔っ払ってもシリアスな、Chipoya 彼が2007年、最も多くのgrade 1生徒を輩出したそうです。 数学、なんですよね。やっぱり数学が、点数を取りやすいです。 私と同じ学校の、主免を家庭科、副免を数学に持つ教師が、 家庭科を担当したがらない理由、よくわかります。 家庭科の過去問題を検討しましたが、 日常生活のなかで得られる知識に関する出題もあり、 英語が理解できれば、ぎりぎり合格はできるでしょう。 教育省の方も、家庭科の合格率は高いとおっしゃっていたそうですし。 しかし、実験や実習、論述問題も多く、 家庭科でgrade 1を取ることは、かなり難しいです。 「数学を本気で勉強すれば、grade 1とれるよ」 と、生徒たちにもはっぱをかけています。 日本よりも厳しい学歴社会と言えるかもしれません。 今日もぽちっ↓ぽちっ↓とありがとうございます お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
July 29, 2008 03:43:13 AM
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