カテゴリ:番外編
午後、駅に向かう途中の歩道に生えた雑草を抜いている人がいた。 「○○シルバー会」みたいなユニフォームを着た初老の方で、恐らくこのエリアでボランティアをなさっている方だと思う。 小学生の下校時間などに、交差点に立って道行く人々を見守っておられる姿を見かけたこともある。 その歩道は私道ではないので、定期的に市が業者に委託して雑草の処理などはしてくれるはず。 でも、この時期、雑草はすごい勢いで生えるので、市の整備を待っていてはどんどん生えてきてしまう、と思われたのだろうか。今日のように寒い日に、腰をかがめて無心に雑草取りをしてくださっていた。 世の中が殺伐としてきた結果、何かに感謝するとか、いたわると言うことが減ってきたように思う。誰だって自分の面倒で一杯なのだ。私も時々、刺々しい言葉を吐いてしまう事がある。 でも、今日、その老人の背中を見てはっとした。 思わず「お世話様です」と声をかけると、手を止めて私のほうを振り向いた。 見知らぬ人に声をかけられ、一瞬戸惑っておられたようだけど、すぐに「ああ、こんにちわ」と笑顔が咲いた。 もし、帰り道、まだ作業されていたら手伝おう、と決心し、用事を済ませて帰ってきたが、迎えてくれたのはきれいになった無人の歩道だった。 名前は知らないけれど、ありがとう。今日は寒いから温かくして休んでくださいね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.05.12 22:44:56
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