見たまま、感じたまま、思ったまま

いささか時期がずれているが、木曜日は我が娘ミドリちゃんの小学校卒業式であった。

我が家は入学式も卒業式もその日のスケジュールで仕事でない方が出席するようにしている。
木曜日は僕が丸一日仕事の日なので、配偶者が出席。
まあ、ヒロキの時は、僕がPTA会長をしていた事もあって、仕事を代わって貰ったんだけどね。

子ども達は、式の二週間ぐらい前から毎日式の練習をして、まあそんなに根を詰めなくても、そんなにやりすぎると、実際の当日の感動が薄れるのでは？と配偶者は心配したりしていたが、学校の先生などは計画して決めた事をとことんやりきる行事と言う具合のとらえ方をしているみたいだね。

式自体は滞りなく終わったみたいだけど、配偶者が気になったのは保護者の態度。
やっぱりデジカメ、ビデオを持った親が多くて、まずはそれらを構えやすいところの場所取り合戦から始まり、式が始まっても我が子が立ち上がったりすると、それを撮影しやすい場所に移動をする。そういうので全然落ち着きが無くて、荘厳な雰囲気と言うのが台無しになっていたと。
更に、後ろでピコピコ音がするので何かと思っていたら、みんな取り損なったデジカメの写真を消去したりするのに忙しくその音だったらしい。
子ども達が退場の時も、先生方は一生懸命拍手をして盛り上げようとしているのに、親はカメラが片手なのでしっかりと拍手できないし、さらにはまた退場するのを写そうとあちこち移動する親が居たりして・・。
そういう状態だったらしい。

配偶者だって、カメラは持っていたけど、それは式の帰りに運動場などで友だちや先生と記念撮影を写してやる爲に持っていたのであって、式の最中に写真を撮ろうなどとは思わなかったらしい。
それは僕もそうだった。（僕の場合来賓席に座っていたしね）。

ヒロキの学校がそうなんだけど、もう写真撮影禁止にすればいいのよ。
親の常識が無いと言おうか、そうじゃなくて既にそうやってぱちぱち写真を撮ることが常識になってしまっているんだろうね。参観日だってそうだ。授業中の子どもにカメラを向けてる親が居るからね。
結局は全体を見ていないのだ、自分の子どもしか見てないのよ。

だいたい、あんな薄暗い体育館で、大勢が居て親の席は子ども達のずっと後ろだし、子どもはほとんど前を向いているし、そんなまともな写真が撮れるはずはないのよ。
写真じゃなくて、その場でしっかりと目で見て、式に参加してやる事が大事なんではないかな。
そして、式に行けなかった僕のような家族には、ほれって写真を見せるのではなくて、どんな風だったか言葉でしゃべって説明する。それがコミュニケーションと想像力、表現力を養うことになるのだと思う。