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カテゴリ:心に花を
今年は、映画化された「ダヴィンチ・コード」が話題を集めましたが、ラングストン教授シリーズの次回作として、「天使と悪魔」の映画化が企画されているようです。
「天使と悪魔」は、ダン・ブラウンが「ダヴィンチ・コード」の前に書いたミステリー小説。 週末読んでみましたが、文庫本で3冊ありますが、とても面白いものです。1日かじりついて読んでしまいました。 面白さは、大きく3つあるような気がします。(1)スリリングなストーリー展開、(2)史実を絡めた謎解き、(3)現実をもとにして書いているためのリアリティ。 (1) スリリングなストーリー展開 大ヒットした米ホーム・ドラマ「24」に通じるような、スピーディーで、スリリングな展開でした。 今回の物語は、スイスのセルン(欧州原子核研究機構)で、発明された「反物質」というエネルギーが、何者かに盗まれたことから始まります。このエネルギーは、微量で、ニューヨーク市全体の動力1日分をまかなえるほど強力なものです。 盗んだ組織は、「イルミナティ」と想定され、この組織は、17世紀にガリレオが創設した科学者たちの秘密結社ですでに消滅されたと思われていたのですが、脈々と存続していたようです。 カトリックへの復讐として、ヴァチカンのどこかに、セットした模様。夜0:00に爆発するようで、そのタイムリミットまで、何とかしなければいけません。 そして、運が悪いことに、その日は、次の教皇を選ぶための「コン・クラ―ベ」。世界中から、ヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂に枢機卿があつまり、選挙の投票のような儀式を行います。 ヴァチカンが爆破されたら、カトリックにとっては、大きな被害になりえます。 さらに、運が悪いことに、その教皇の候補となっている4名が、ヴァチカンに入った後、厳しい警護の中でも、何者かに誘拐されてしまいます。 「イルミナティ」に属すると思われる者は、20時から1時間おきに、マスメディアで映像が流されるように、1名づつ処刑していくことを、電話でカトリック側に伝えます。 事件に巻き込まれたアメリカのラングストン教授と、セルンの女性科学者ヴィトリア(イタリア系)は、どうなることか?という感じです。 つまり、ヴァチカンにセットされた爆弾の除去と、教皇候補となる4名の行方が、読者を読み進めていく上でのドライバーになっています。 (2) 史実を絡めた謎解き 処刑されそうな教皇候補を探し出すために、ラングストン教授は、ヴァチカンの図書館に入り、ガリレオの「真実の図表(ディアグラッマ・デッラ・ヴェリタ)」を探し出し、そこで「イルミナティ」ゆかりの場所を探そうとします。 「ダヴィンチ・コード」でもあったような、何かシンボル(比喩)などをもとに、犯人そして歴史の謎を解いていくような面白さがあります。 (3) その場所に行ったようなリアリティ 今回はイタリアのローマを舞台にストーリーが展開していきますが、自分が主人公とその場所に行っているよう内的な体験をすることができます。ローマに行ったことがある方は、「あー、あの場所でこんなこと(結構残酷!)があったんだな」と楽しめるかもしれません。 「天使と悪魔」が映画化されたら、ダヴィンチ・コードのときと同様の失望の可能性をまず想定してしまいますが(昔の日記にも書いたように、この手の込み入った話は映画化にはむいていないのでは、と見ています)、やっぱり、見に行ってしまうかもしれません。 ダヴィンチ・コードの映画の感想 映画全体としてはたいしたことのない出来かもしれませんが、ローマの風景と、意志の強い情熱的な科学者ヴィトリアをどう演じるのかを見たい気がします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年10月02日 17時53分30秒
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