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行こか戻ろかイギリス生活

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2005年03月01日
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雨のヘレス ヘレス フラメンコフェスティバルコース5日目。
ああ、今日も雨。さすがに3日も降り続くと気が滅入るが、朝、クラスメートから聞いたところによると、これは18年振りの記録的な大雨だそう。それなら仕方がない、今日でコースも5日目。天気に文句を言っている暇はない。雨の事は忘れて、そろそろ通しで間違えずに踊れるようにならなければっと、自分を無理やり奮い立たせながらクラスに向かう。

ソレアのクラスでは、昨日までで全てのヤマダとエスコビージャが出揃い、短いながらも、後は最後のブレリアの振り付けを残すのみ。Inmaculada先生もブレリアは最後の日にちょっと付け足すつもりか、今日は細かい部分の復習と、通しで踊って全体の流れを掴む事に集中するメニュ-で進める。

今日の私は何故か最初のヤマダが全くできない。はあっ。クラスが終わるまで、結局一回もきちんとできなかった。足が疲れているのか。と、足のせいにしてみる。それから、リズムというか緩急にもイマイチ乗り切れず。でも今日は、通しで何度も踊れてとても楽しかった。クラスが終わった後、あちこちから「今日が(コースの中で)一番いい部分ね」と話合う声が聞こえる。同感。

ブレリアのJuan先生、君もInmaculada先生を見習って今日は私達に躍らせてくれッ。クイズ大会はもうたくさんだっ、と思いながら次のブレリアクラスのスタジオへ。正直、Juan先生の話好きには閉口している。最初は判らないなりにスペイン語での説明を一生懸命聞いていたが、今日辺りは、もうわざとスペイン語で話して意地悪をされているような気さえしてきて、先生の顔を見るのも嫌になっている。いや、確かに彼は、スペイン語が判らないでキョトンとした顔で立っている私達数人を眺めて優越感に浸っているに違いない。絶対にそうだ。

いざクラスが始まってみると、今日は調子よく何回か通しで躍らせて貰えて私の機嫌も少し直ってきたところで、またまた生徒の一人がうっかり、代表的なフラメンコのリズムについて質問しちゃったぞぉ。Juan君、勿論こんなオイシイ質問に食いつかない訳がない。ここぞとばかりに一人でソレアからタンゴ、アレグリア。。。と全曲種踊り始めた。君、ここはタブラオのステージじゃないんだから。踊りが観たかったら、タブラオでも劇場でも自分で行くから。たまらず私は、昨日のクイズ大会で日本人である事が判明したクラスメートに、「おいおい、高い金払ってんだからこっちに踊らせろよぉと思いません?」と話し掛けてみた。彼女(M美さん)も全く同感らしく、それから2人でこっそり日本語で文句を言ってちょっとスッキリした。帰りは憂さ晴らしにM美さんをバールに誘い、ビールを飲む。ああ、もっとスッキリ。

今夜のVillamarta劇場には、いよいよAntonio Canales登場だ。初日に観たBallet Nacional de Espana、 後日登場予定のEva la Yerbabuenaと並んで、この日の入場料はこのフェスティバル最高額の24ユーロ。そりゃあ、期待しまんがな。地元の人が「アントニオ・カナレェ」とSを発音せずに呼ぶのを真似たりしながら劇場に行く前から大盛り上がりの私達だ。

そういえば、アンダルシア発祥のフラメンコを学んでいる私達は、知らず知らずのうちにアンダルシアの方言を使っていると、スペイン北部出身のスペイン人に指摘された事がある。私が「ソレア」とか「ブレリア」とか、踊りの種類をSを付けずに発音する度に、日本人の顔してアンダルシア訛りで発音するミスマッチが異常に面白いようで、何か言うたびに大爆笑された。この旅行中も、勿論私は、Gracias(ありがとう)は「グラシアぁ」、Adiosは「アディオぉ」と、知っている限りSを付けずに通して大変(自己)満足。

満を持して迎えたアントニオ・カナレェの舞台の演目は「Carmen」。いよいよ客席が真っ暗になり幕が上がるとすぐに「ウオォーン、カルメェ-ン」という狂人のような涙声が。。。それから延々2時間近く、その「ウオォーン、カルメェ-ン」と言う声と、カルメンを取り合う2人の男の「タンタタンッ!」(きっと怒りを表現しているのだろう)というたった4回位しか続かないステップと、その2人の間を蛇のようにクネクネ動き回るカルメン役のLola Grecoの繰り広げる安っぽいメロドラマをたっぷり見せられてしまった。Antonio Canalesは、その例の「タンタタンッ!」と、一回転位ですぐ終わっちゃうターンくらいしか見せてくれないし、後は、振り付けで、カルメンと事もあろうにステージ上で卑猥な事をしていた。途中で、Don Jose(Antonio)の恋仇Escamillo役のDiego Lloriがちょっとだけファルーカを踊ってくれたが、「ウオォーン、カルメェ-ン」という例の泣き声で最後に幕が下りるまで、いやあ、アントニオ先生、冒険しちゃったねぇ。隣の席の同行のYokitaちゃんは途中で、「ああっ、帰りたいっ!」と独り言い出すし、私も昼間の疲れがでたのかちょっとウトウトしてしまった。(フラメンコ観に来て、寝たのは初めて)

ま、ああいうのが好きな人もいるのか、最後はスタンディングオベーションをしている観客もちらほら。最後にアンコールで出てきたアントニオが、ブレリアを少し踊ってくれたのが一番良かった。

ドップリ疲れて何故か暗い気持ちで会場の出口に向かっていると、ヘレス在住のステフィ先生とイギリスでのクラスメート・スティーブとジュリーに偶然出会う。早速3人に「ね、今のどう思った?」と聞いてみると、スティーブは青い目をキョトンとさせて「Very unusual」とどうしていいか判らない様子。ステフィは、「重過ぎるし、長すぎる」とバッサリ。観客用の今日のパフォーマンスに関するアンケート用紙を片手に、「うーん、ちょっと甘いけど(10点中)7点つけといてやるかッ」と言いながら書き込んでいた。

ホテルに帰っても、何だか気分がすっきりしない私達は、それぞれ「悪魔払い」と称して、美しいフラメンコのCDをウォークマンで聞きながら眠りについた。






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最終更新日  2005年03月11日 08時51分16秒
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