|
テーマ:フラメンコ徒然日記(964)
カテゴリ:カテゴリ未分類
今日でヘレスフラメンコフェスティバルのコースも4日目。後半戦に突入だ。もっと真剣にやらねばと思いはするが、ヘレスは今日も雨。朝起きても真っ暗だし、傘をさしながら重い荷物を持ってスタジオに向かうのは結構面倒くさい。何だか今ひとつ気が乗らない。
街は死んだように人通りもまばら。月曜日のはずなのに、スペイン人は雨が降ると会社休むのねと勝手に決めつめていたら、後から聞くと今日はスペインでは祝日だそう。昨日に引き続き店はほとんど閉まっている。この調子では、クラスが終わってからの楽しみはお風呂だけだ。 朝のソレアのクラスでは、エスコビージャの復習と、ヤマダもついに3種類に増えた。私はこのヤマダをやりながら腕を上げたり下ろしたりするのが超苦手。足だけなら何とかついていけても、手がつくと足がどうも変な事になってしまう。練習生生活早5年目、相変わらず基本的なことでつまずいている。 またまた死んでしまった足を引きずり、午後のブレリアのクラスに向かう。とりあえず、昨日まで練習していた振り付けが一区切りついたので、もしや今日からまた別のブレリアを教えてくれるのかなと期待と不安の中クラスが始まってみると、いつもの振り付けを細々と練習した後、先生から全員輪になって座るように指示。何と、一つ一つの振り付けのスペイン語での名前当てクイズ大会(例えば、ヤマダとか、ブレリアステップ(これはスペイン語で何と言うのか忘れた)とか。。)が始まってしまったではないか。それからさらに調子に乗ってしまった先生は、一つ一つの振り付けが何拍目で始まるか、これまたクイズ形式で顔見知りの生徒をあて始めた。その間、ギタリストとカンタオーラのエバちゃんは手持ち無沙汰ぁな感じ。そういえば、この2日間まともにギターも歌声も聞いていない。 このコースでは予めクラスはすべてスペイン語で行われると申し渡されている。私がスペイン語が全然できなくて先生が何を言っているのか判らなくても文句は言えないのだが、たまに英語に似た単語が出てきて「ムイ インポータンテ」(「とても大切」という意味か)なんて下手にキャッチしてしまうと、主語である何が大事なのか判らなくて結構イライラしてしまう。カウントの説明も「オチョ」だの「シンコ」だの言われてもすぐにピンとは来なくて、クイズ大会も全く楽しくない。 で、先生の訳の判らない一人舞台を大人しく座って見ているうちに、クラスの時間は終了。今日はほとんど踊ってないぞぉっ。このコース結構お値段張るのよね。それなのに、折角来ていただいているプロのギターの音色も歌声も使わないなんて勿体なさ過ぎるっ。「躍らせろおおおぉ」と一人でブチ切れた。 ところで今日は、今度の休暇に一緒に来ているB型の(今日判明)Yokitaちゃんの誕生日だ。何とかおもてなしをしたいと思ったが、なんせ今日は祝日。ホテルの人に教えてもらった「休日も開いている」レストランを求めて雨の中をさまよう事1時間。結局、申し訳ないことにいつものTio Pepeレストランに落ち着く事になってしまった。 で、Yokitaちゃんにはせめて情熱の夜を過ごしていただこうと、夕食後、ホテルの人に教えてもらったEl Laga de Tio Parrillaというタブラオに繰り出す。開演は10時半なのに相変わらずこちらの踊り子達は10時半チョイ前にのんびり現れる。お着替えの後は客席の後ろでおもむろにショーの打ち合わせ。スペイン時間ここにあり。 今夜のメンバーは、まず、50歳がらみのギタリストとカンタオーレ、そして華やかな衣装を着た女性4名という構成だ。皆決して若すぎず、これは期待が持てるぞっと思っていたら、それはもう素晴らしいステージだった。 最初に出てきたこのピンクの衣装の女性のソレア!一見地味な感じであったが、これがもう、踊り始めると別人のように素晴らしい表情を見せる。とても悲しくて苦しそうだ。劇場の作り込まれたパフォーマンスでは決して味わえないこの臨場感。いや、やはりタブラオは良いでんなぁ。お誕生日のYokitaちゃんは、「あの下を向いて何かを探すような振り、もらった」と言い出して、私は彼女がクラスでこの振りをアドリブで取り入れるのを楽しみにする事にする。 次のダンサーは、真っ白い衣装に見を包み、他の2人よりちょっとお若め。アレグリアスを踊り始めたのでうっかりちょっと気を抜いて見ていたら、またまた、これが凄いオーラの持ち主で、慌てて座り直して姿勢を正して拝見。ものすごい盛り上がりのエスコビージャだった。 最後のこの黒いドレスの女性はソレアポルブレリアを踊ってくださった。(と完全に敬語)。どうも風邪気味のようだったが、素晴らしいテクニックと気合でございました。ステージの上のメンバーも、かぶりつきで足の動きを凝視する私達日本人2人組に気付いていたのか、歌い手の方がステージを下りる時に「ダイジョウブゥー」と声をかけてきた。 大興奮のままホテルに帰る。気を静めるため、YokitaちゃんはBBCニュースで株価をチェック、私はもう一回お風呂に入ってやっと就寝。雨降って地固まる。いい晩でございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年03月09日 09時15分16秒
コメント(0) | コメントを書く |