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カテゴリ:試写会
昨日、丸の内の東商ホールにて日韓合作映画「あなたを忘れない」を鑑賞した。会場には若い女性を中心に満席の盛況ぶりに作品への期待を窺わせる。
あなたを忘れない 映画の話 この作品は、2001年1月26日にJR新大久保駅のホームから線路に落ちた酔い客を救おうと線路に飛び込み列車に撥ねられ亡くなった3名の中の日本語学校留学生イ・スヒョンさんの半生をフィクションで描いた作品。 映画は1997年の韓国から始まる、兵役を終えたスヒョン、両親と妹の4人暮らしの家族、スポーツと音楽を愛するスヒョンをイ・テソンがさわやかに演じていて好感を持てる人物として描かれる。そしてスヒョンは家族に日本留学する旨を告げ、日本留学を決意する。 2000年、日本に留学してきたスヒョン、様々な東京の街を自転車で観光している途中に、トラブルに巻き込まれているストリートミュージシャンのユリを助けて、ユリとその仲間たちと仲良くなる過程が描かれるのだが、何故か違和感を感じた。この映画が何処までが事実で何処からがフィクションなのかが不明で、このストリートミュージシャンとのエピソードがスヒョンの性格から見ると浮ついている印象を受け、何か無理矢理恋愛ドラマに持ち込もうとする脚本の浅さを感じた。 ユリを演じたマーキーのセリフがイマイチ活舌が悪くダラダラ喋っている印象を受け、スヒョンの片言の日本語と共にセリフの聞き取りに神経を使う。 ユリの父親役を竹中直人が演じているのだけれど、登場しただけで会場から笑いが起きたのだが、恐ろしい父親役で直ぐに会場が凍りついたのを感じた。 その他、何時も女っぽい金子貴俊が久々に男っぽい役を演じている。それからバラエティで御馴染みの浜口順子がアッケラカンとした役を好演している。 2001年1月26日の新大久保、映画はライブに出演するユリと、仕事をこなし駅へと向かうスヒョンが平行して描かれる為に、事故については意外とアッサリと描かれるが、事故のシーンには判っているのだけれど涙がこみ上げてくる。 映画の感想、スヒョンを演じたイ・テソンの無色な透明感がこの作品の要であり、スヒョンの半生をじっくり描けば作品としてのクオリティが上がったと思うのだが、安易なストリートミュージシャンとの恋愛を絡めたのには下世話に感じたし、中途半端な印象を受けた。それから事故にあったもう一人の日本人関根史郎さんについて触れられていないのが残念に思った。 エンドロールの後、会場から自然と拍手が沸きあがりました 「あなたを忘れない」の関連商品はコチラをクリック。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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