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テーマ:辛口映画批評(354)
カテゴリ:試写会
15日、今年初の試写会は「魁!!男塾」@サイエンスホールです。客入りは6~7割ほどで若い観客が多い。
映画の話 日本男子の魂と武士道精神を継承し、真の男を育てる私塾「男塾」に、文武に優れた桃太郎(坂口拓)やド根性男の富樫(照英)、野生児の虎丸(山田親太朗)らが入塾。彼らは常軌を逸したシゴキと懲罰に耐え、血と汗と涙の塾生生活をともにする。そこへ男塾乗っ取りをたくらみ、邪悪集団「関東豪学連」が戦いを仕掛けてきた……。 1985年から1991年まで「週刊少年ジャンプ」で連載され、今も読み継がれる大ヒットコミックを実写映画化したアクション・エンターテインメント。 脚本、主演は日本のアクションを担う坂口拓の監督デビュー作品である。坂口拓は北村龍平監督「VERSUS」でデビューして、「あずみ」「SINOBI」「デス・トランス」など独自のアクションを披露する男で、私も個人的に注目している人物である。 映画の感想 正に“男バカ”映画とでも呼びたくなる作品である。 私は原作の漫画やアニメは知らずに見たのだが、何か70年代に量産されたプログラムピクチャーの末裔のような作品である。オープニングにいきなり山道を走っているアンちゃんが普通にノースタントで車に跳ねられるというシーンで幕を開けるのだが、坂口の演出は基本的にココぞ!と言うシーンは色々な角度から何度も同じシーンを見せるしつこさで監督としての客観視出来る目が欲しい。 映画のメインストーリーは男塾に入塾した一号生たちの友情と成長なのだが、サイドストーリーに各生徒のエピソードが盛り込まれる。その中でも照英演じる富樫の恋のエピソードが描かれるのだが、伏線を描かず突然、恋の話になるのもいただけない。坂口にはストーリーテラーとしての鍛錬が必要なようだ。 後半、男塾の乗っ取りをたくらむ邪悪集団 関東豪学連との対決になるのだが、両チームから代表3人の一騎打ちが始まるけど、その各戦いの説明を聞くと面白そうなのだが絵にするとイマイチ盛り上がらない、展開が一本調子で超絶アクションを期待してたたげに肩透かしを食らった印象である。だが坂口と一騎打ちをする相手が「VARSUS」で一騎打ちをした相手の榊英雄というのがファンを泣かせる。ただ先にも書いたが絵の見せ方が旨くない。初めに戦いの場となる円形のリングのような大地の周りは物を溶かしてしまう液体が張り巡らされているのに、その設定が全然生かされていないのもいただけない。 坂口の第一回監督作品として、かなり期待して見たのだがありがちなVシネに毛の生えた感じの作品に仕上がってしまったのは残念である。やはり坂口はアクション監督に専念してドラマは他の監督に任せた方が良いように感じる。漫画やアニメのファンはまた違う見方なのかもしれない。 映画「魁!!男塾」の関連商品はこちらをクリック。 魁!!男塾(第1巻) 魁!!男塾(第2巻) 【2008年1月25日発売】魁!!男塾 TVアニメシリーズDVD-BOX お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.12.24 23:49:25
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