メルボルンで日本語教師

朝の回診で、お医者さんが
「よし、今日の午後家に帰って大丈夫！
家で掃除洗濯、たまった家事をやりなさい！」と言われた。

やったーー！！退院だーー！！
でも、私の家のこと、当たってるからコワイ。

朝ご飯が終わってお散歩。
階段を1歩1歩降りてると、ICUで一緒だったおばあちゃんが
うしろからやってきた。
「あらー、久しぶり！元気ー？」
「元気になったよー！元気？」
「良かったわねー。私もとっても元気よー！じゃ、失礼！」
…追い越されたー！しかも追いつけない！早いぞ！
とうとう一度もおばあちゃんに勝てなかった。完敗。

お昼休みに相棒が電話をくれて、
4時に迎えに来てくれることになる。
早速荷造り。2週間の間に荷物がすごく増えてる。
お茶、本、ガウン、洗面用具、筆記用具、薬。自分の部屋みたい。
それに皆がくれたカード、ぬいぐるみ、カップ、雑誌、お菓子などなど。

ロレインが
「病気すると周りの人がどんなに自分のことを思ってるくれてるか分かるよね。」と言ってた。
ほんとにそのとおり。普段たくさん話す機会のなかった同僚が
両手に抱えきれないほどのお見舞いをくれたり、
先生方や生徒たちが寄せ書きや手作りのカードをくれたり。
ボスもポジションを空けて待ってるから、ゆっくり休みなさい、と言ってくれた。
みんなの気持ちがいっぱい伝わってくるよ。ありがとう！

3時ぐらいになってだんだんソワソワしてくる。
そこへスーザン登場。
帰る気まんまんの様子を見てびっくりされる。
待ち遠しいだろうから、と一緒に待ってくれる。
4時前に忙しくなるだろうから一足先に帰るね、と気をきかせてくれる。

そこへ相棒登場。わー、後光がさして見えるよ。
ナースステーションで手続きを済ませて皆に挨拶。
看護婦さん、お医者さん、お世話になりました！
薬をもらっていざ帰宅！

車に乗って町の中を走る。周りの景色がどんどん変わるのも、
町の中にいろんなお店があるのも何だか慣れない。にぎやかすぎるのだ。
ディズニーランドの中を走ってるみたいな気がする。

家に帰ってようやくほっとする。
ソファーもカーペットも前のままだー。（当たり前だ）
やっぱり家がいちばん。帰って来れて良かった。