発明狂たちの奇妙な博覧会、
西部劇という舞台で巨大蜘蛛型メカが大暴れ。
発明したくてしたくてタマランかったのだな。
そーゆー巨大ロボットって奴を。
ガラクタがくっついて動くと、
それだけでワクワクするってもんだ。

西部開拓時代のアメリカ、
1869年ということで関係ないけど、
日本は明治時代が始まったばかりである。
発明狂の二人が発明で大激突する。
一応、主役は騎兵隊大尉、ジェームズ・ウェスト。
ウィル・スミスである、動きは軽快だ。
そしてコンビを組むのは
発明狂の法執行官アーティマス・ゴードン
女装も見せてくれるケヴィン・クラインが演じる。
でもって天才発明家、そう悪の発明家は
ケネス・ブラナーなのだよ。
あ、間違ったラブレス博士を
ケネス・ブラナーはひげ面で演じている。
発明狂を演じる役者の条件は、
ヒトクセもフタクセもあることのようである。

バリー・ソネンフェルド監督、
並びにスタッフ、出演者、その他の諸君。
あなた方がほくそ笑む顔が
チラホラチラホラ見えるようなのだ。

チラホラ、チラホラ。
サルマ・ハエック嬢、ナイスバディなのだ。
あ、余計なことを言ったかな。
申し訳ない。

ストーリーは呆れるほどに、
トントン拍子の期待通りでツマランのだ、実は。
そう、大事なことを言い忘れた、
見事、作品の頭上にラズベリーの栄冠が。
ちなみに脚本も受賞してるのだ。

それでも発明というのは愉しい。
発明のために作品性を
犠牲にしたのかと思うほど。
ウェストとゴードンの
首にはまった大きな首輪をめがけて
キーンと鋭い円盤がクルクルしながら追いかけてくる。
もちろん二人の首をザッパリ切り落とすため。
まさにロック・オン状態。

鋼の歯車、
蒸気の汽車。
ああ特別仕様車『ワンダーランド号』
特別仕様とはなんと甘美な響きだろう。
蜘蛛型ロボットからは
ヒゲ面のケネス・ブラナー、じゃなかった、
ラブレス博士である。
したり顔である。
音楽はノリノリである。

ラブレス博士が人種差別者で、
グランド大統領は実在の人物である。
インディアンには優しくなかったようだ。
おまけに汚職まみれ「歴代最低」大統領らしい。
日本にも来られたことがあるようだ。
「グラント大統領世界漫遊記」
そんな本もあるらしい。
映画とは関係ないのだが。

とにかく、発明である。
発明である、発明は愉しい。
観ながら考える愉しさもあるのだが、
観ているだけで愉しいときもあるのである。



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