【ブルーリボンサービスの流儀】　　　　　　　　　　　　　　　　　　

関西七大学ゴルフ対抗戦の件で、日没後に牛窓町にあ

る老舗印刷会社のＯ村常務を訪ねる。仕事熱心な彼は

さすがにまだご帰還していない。

折角のドライブになったので秋風の吹くヨットハーバーに

立ち寄ってみた。暗くて静かな海は「兵どもが夢の跡」の

風情で、過ぎ去った季節に寂しさが増してくる。

波間の向うには明々と照らし出されたリゾートホテルが

浮かんで見える。弊社創業まもない頃にオープンしたこ

のホテル、右も左も分からないままにメンテナンス業務

を受託してしまい、大変な苦労をした挙句に撤退を余儀

なくされた苦い思い出がある。その後に受注したホテル

の業務が何でもないように感じられたのはそのお陰で

あろうか。「艱難汝を玉にす」とは今になって言えること、

無謀な当時を振り返ると、唯一『夢と希望』を持っていた

のが救いだったような気がしている。