574201 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ブログ版 南堀江法律事務所

ブログ版 南堀江法律事務所

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

やまうち27

やまうち27

Calendar

Freepage List

Recent Posts

Category

Archives

2024/04
2024/03
2024/02
2024/01
2023/12

Favorite Blog

Bar UKからのお知ら… うらんかんろさん

Headline News

2008/05/08
XML
カテゴリ:雑感
今朝のワイドショーだったか民放のニュースだったかで、大阪府の財政改革に関して、橋下府知事が論争している映像が流れていました。

府政に対しては、口は出さないけどカネは出す、というのが私のスタンスではありますが(過去の記事 参照)、府知事と行政各部署の論争自体は興味深く傍観しています。

このときの論争相手は、公務員関係の労働組合の偉いさんで、教育や警察などの公共部門の経費を削減すべきか否かといったことが論じられていました。

橋下府知事が「民間なら赤字の部門は経費削減をして当然だ」といういつもの論陣を張ったのに対し、公務員労組の偉いさんは反論しました。
「民間企業と公務員は違う、儲けを考えずに大阪府を良くしようと思って活動する教育や警察の部門は赤字が生じて当然だ」と。

たしかに、資本主義の論理が支配する民間企業ではペイしない業務を行うのが公共部門の役割です。その主張に対して、橋下府知事はどう切り返したかというと、
「それは府民に対する冒涜です」と言ったのです。
何だか話が飛んでいませんか?

この人の言うことは、テレビ出演時のトークのクセがついているのか、論理としてはかなりムチャクチャで、言っていること自体に大した意味はなく、ただ何となく抽象的に自分がカッコよく見え、かつ敵対陣営に悪印象を植え付ける、そのような議論を意図的に行っている気がしてなりません。

労組の偉いさんが言ったとおり、公共部門というのは、民間に任せれば赤字になって誰もやらなくなる仕事を担うのがもともとの役割で、たいていの経済学の教科書なんかにもそう書いてある。それなのに民間同様に赤字を削減しなければならない理論的根拠は何なのか、確かに私も興味ある指摘です。

それに対する回答が「それは府民に対する冒涜だ」ですから、答えになっていないといわざるを得ません。

橋下府知事は見るからにいい人そうであり(実際、司法修習生時代にあった橋下氏はいい人でした。その辺は過去の記事)、
この人が「あなた方は府民を冒涜している」といえば、テレビをボーっと見ている府民は、
「そうだ、頑迷固陋な労組のジジイが、また府民を冒涜して橋下府知事をいじめている」といった印象を持つでしょう。
しかし、論じられていることに対する回答になっていないのは上記のとおりであり、これでは橋下府知事が好きなはずの「議論」を放棄したに等しい。

この一件に限らず、政治家はよくこの手の「論理」を使いますが、これには気をつけないといけないと思います。

ただ、私がこの一件で最も批判されるべきだと思ったのは、橋下府知事ではなく、別に存在するのですが、それは誰かといいますと、次回以降に書きます。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008/05/08 04:53:27 PM



© Rakuten Group, Inc.