【 アートの地殻変動 】
著 者=北川フラム書 名=アートの地殻変動 -大転換期、日本の「美術・文化・社会」-発行所=美術出版社発行年=2013.11評 価=★★★★☆最近、街中でアート作品が展示されるビエンナーレやトリエンナーレが盛んである。その仕掛け人は、何人かいるであろうが、老舗中の老舗で大物中の大物といえば、アートディレクターの北川フラム氏であろう。大地の芸術祭「越後妻有アートトリエンナーレ」(2000,2003,2006,2009,2012:新潟県)の総合ディレクター、水都大阪2009のプロデュ-サー、瀬戸内国際芸術祭(2010,2013)の総合ディレクター、徳島LEDアートフェスティバル(2010,2013)のスーパーバイザー等として活躍の筆者が、草間彌生・村上隆一ら一流のアーティスト等との会談をインタビュー形式でまとめるとともに筆者自身の現代アートに対する意見を述べた本である。筆者は、総合プロデュ-サーの役割は「資金集めとマネジメント」であり、現代美術とは何かの答えに際して「経済は人々を豊かにする手段で、目的は文化だ」と明言しており、決してアーティストとは言えない人物ではある。だだ、少々怪しげな経歴は別にして、その活動実績が示すように、対談は真に本物のアーティスト等と行っており、逆に対談者に名を連ねていること自体が一流の証のようにも思える。美術館・博物館から街に飛び出した、現代アート作品は、それはそれで結構面白いとは思う。だが、この実現を生業としている方がいるとは、少々驚きではあった。地殻変動という言い方は、少々大げさとは思うが・・・【楽天ブックスならいつでも送料無料】アートの地殻変動 [ 北川フラム ]