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mizumizu4329さんのお買い物
mizumizu4329の日記 [全824件]
ガルガーノ半島で宿泊したのは、ホテル・バイア・デッレ・ザーガレ、4つ星。 何といってもロケーションが素晴らしく、食事も相当よかったので、心に残るホテルの1つになったのだが、いくつか予想外のこともあった。 (1)絶景はレストラン棟からしか眺められず、部屋は「海の見える部屋」でも、かなり引っ込んだ場所にあり、松林の向こうに水面がチラと眺められるだけ。 フルボード(3食付き)にすれば、昼間も絶景の海がレストラン棟から眺められて最高なのだが、3食付きというのは、ちょっと日本人には量が多かった。 (2)ガルガーノ半島は全般的に下水道の整備が不十分だとか(バーリ在住のイタリア人の友人からの情報)。確かに、4つ星なのに、固定式のシャワー(ホースなし)しかなかった。水の出も悪い。 (3)本当に孤立した、辺鄙な場所にあるので、クルマで来ないと、ホテル内にこもりっきりにならざるを得ない。だが、敷地は広大で、自然の中を散策できるので、そういう休日の過ごし方で満足できる人には、特に欠点ではないかもしれない。個人的には、ガルガーノ半島はやはり、自分でクルマで回ったほうがいいと思う。 (4)事前に聞いたときには、「ガルガーノ半島の美しい絶壁を海から眺められるボートツアーがホテルから出ている」と言われたのだが、実際に行ってみたら、「まだ時期が早い。8月だけ」と言われた。ボートツアーは、マッティナータ(またも・笑)から出ているよう。 とは言え、ホテル内はイタリア的な明るさと美しさに満ちている。 ![]() ホテルの中庭を眺めたところ。白い壁にブーゲンビリアが這い、明るい日差しに照らされてまぶしく輝いている。 ![]() ひょうたん型のプール。海の水はまだ冷たかったが、こちらのプールは温度もほどよく、何度か利用。 ![]() ビーチでくつろく人々は、必ずしも宿泊客だけではないようす。「日帰り利用も可」なのではないかと思う。 イタリア人はたいてい波打ち際でポチャポチャやってるだけなのだが、 ![]() 中にはここまで泳いでくる命知らず(?)の人間も。足でも攣ったら命にかかわると思うのだが・・・ こういうことをしてるのはドイツ人が多い。 ![]() 朝早く、プライベートビーチに下りてみた。まだ誰もいない。海岸は小石がゴロゴロ。 ![]() 朝の太陽を浴びて、小麦色に染まったガルガーノ半島の名物、「絶壁」。 ![]() 時間によってはピンク色がかっても見えるが、岩は基本的に白い石灰質。壁になった模様が美しい。絶壁の下を歩いていると、ポロポロと小石が落ちてくる。岩壁から剥離してくるらしい。 ![]() 夕方になると、岩肌は青白さを増してくる。 帰りのバスは、 Baia delle Zagare14:00→Foggia 15:30に乗った。 10分ほど遅れてやってきたバスを待つ間、埃だらけのイタ車が何台か通ったが、だいたい道端でポツンと立ってるMizumizu+Mizumizu母の姿を認めるとスピードを緩め、なんなら乗せてあげようか、という雰囲気だった。 バスはマンフレッドニアを過ぎて、半島の付け根にあるマッティナータへ向かう。一度、日本人らしき中年の男女が乗ろうとして、男性のほうが「切符は買えるのか?」と英語で運転手に聞いてきた。「ノー」と言われると、諦めたように歩き出した。 帽子を被っているところといい、英語の平板なアクセントといい、日本人だと思うのだが・・・ 大丈夫なの? 乗らないで?? 周囲に店も何もないような半島の辺鄙な場所だ。歩いてどこに行くんだろう? 切符を売ってるところはないかもしれない。といって、タクシーもない。次のバスは2〜3時間後。ここでバスに乗らなかったら、ヒッチハイクしかないと思うのだが、そんなアクティブなカップルには見えない。まさか、次の街のマッティナータまで徒歩? 気が遠くなる。 罰金を取られるとはいっても、イタリアのプルマン(長距離バス)の値段は、日本の長距離バスに比べると、えらく安い。罰金取られて同じぐらいか、それでも安いかもしれない。 「切符がなければ乗ってはいけない」というルールに忠実に行動してるのが、いかにも律儀な日本人らしいが、それも時と場所によると思う。 運ちゃんはさっさとドアを閉め、バスは日本人らしき帽子のカップルを追い越していった。女性のほうは、少し未練ありげにこちらを見ている。 声をかけて、行き先など聞いてあげればよかったかな・・・ だが、どうだろう。マッティナータに着く前に、検札官が乗ってきて切符の確認を始めたのだ。 やっぱりこういう、切符がものすご〜く買いにくい場所では、ちゃんと働くのね、検札官。 ここまで来ると、もはや公的ボッタクリではないかとすら思ってしまう。バス乗り場で切符を売っているのに、買わなかった人を罰するというならワカル。しかし、売ってないクセに「買わなかった」と難癖つけて高い料金を取るなんて、日本人には到底納得できない。 イタリア人は、おかしいと思わないの? そもそも、バスの運ちゃんが切符を売れば、往復で買うのをうっかり忘れた客のほうが、わざわざ露店の兄ちゃんに頼んで切符を準備するなんて煩雑なことをしなくてもすむのに。 案の定、切符がなくて、検札官に払っている人がいた。さほど法外な値段ではないらしく、あまり文句も言っていない。ということは・・・やっぱりさっきの日本人(?)も乗ってしまえばよかったのか? フォッジアから鉄道に乗り換え、インターシティでバーリへ行った。 17:22Foggia→Bari18:25。 プーリア州の州都バーリ。ここからを拠点に、アルベロベッロ、マテーラ、レッツェなどのアドリア海側の南イタリアの街を巡るのも楽しい。 最終更新日時 2009年11月20日 9時50分22秒 トラックバック(0) |
イタリア半島のカカトの上のほうに、鳥の蹴爪のように突き出た半島があるのにお気づきだろうか? アドリア海に面したここは、ガルガーノ半島と言う。 ![]() ご覧のように、地質・地形が半島を境にくっきりと違うのがわかると思う。実は、この半島は昔は島だった。間の海を、島の険しい山から崩れてきた堆積物が埋めて、地続きに。 MizumizuがMizumizu母と、ここを訪れたのは、夏のバカンスが始まる前の6月初旬。 ローマから電車で、まずフォッジア(Foggia)へ。 7:15→11:16 そこからプルマン(長距離バス)で、ガルガーノ半島の南側にあるBaia delle Zagare(ザーガレ湾)を目指した。 ザーガレ湾は人里離れた小さな入り江で、断崖絶壁の上にホテルがぽつんと建っている。周囲から孤立したリゾートホテルで、バス停こそ、Hotel Baia delle Zagareとなっているが、ホテルはバス停から500メートルほど離れているという。 荷物を引きずりながら500メートル歩くのは辛い。事前にメールでバス停まで迎えに来てくれるように頼んだところ、「フォッジアからバスに乗る前に、到着時間を教えてくれ」と言われた。 そこでフォッジアのバスの切符売り場で、Baia delle Zagareの到着時間を聞いたところ、時刻表も確認せずに、「30分ぐらいだよ」と教えられた。バスの出発時間は12時50分。30分ということは、途中多少渋滞にあっても、1時半には着くということだ。 もっと時間がかかると思ってたので意外だったのだが、疑いもせず電話でホテルに、「1時半ぐらいにバス停に迎えに来て」と伝えた。 ところが・・・!(←イタリアではお決まりの言葉) 距離から考えても、そんなに早く着くワケがなかったのだ。途中でアドリア海に面したマッティナータという、そこそこの街を通ったときには、すでに1時半をとっくに周っていた。 実際の時刻表は・・・ フォッジア12:50→14:30ザーガレ湾 だったのだ。 そして、もう1つ、バスに乗ってしまってから気づいたことがある。 しまった! 帰りの切符を買ってない! 今は改善されたかもしれないが、イタリアのプルマンは、バスの中で切符を売らない。しかも全部のバス停に切符売り場があるとは限らない。 ザーガレ湾のような、街のない辺鄙な場所になると、切符売り場そのものがないかもしれない。そして切符を持っていないまま乗るとどうなるか? タダで乗れるかもしれない。だが、検札官が途中で乗ってきたら、罰金を取られるのだ。 罰金は場所によって違ったと思うが、確か3倍が相場(苦笑)だったと思う。 その場合、切符売り場がバス停の近くになかったことは、罰金逃れの言い訳にはならない。 この極めて不合理なシステムに腹を立てているようでは、イタリアでは生きていけません。 14時半にHotel Baia delle Zagareの停留所で降りるとき、バスの運ちゃんに、 「切符はここで買える?」 と聞いてみた。バス停以外は何もない辺鄙な田舎道だ。案の定、 「ノー」 というそっけない返事が返ってきた。 「じゃ、どこで買えるの?」 重ねて尋ねると、 「マッティナータ」 マッティナータですと!? あのさ〜。フォッジアから乗って、マッティナータを通り、ここに来たのよ。でね、帰りはマッティナータを通って、フォッジアまで戻るワケ。 なのに、なんで切符を売ってるのがマッティナータなのさ! しかし、イタリアに慣れると、この程度の不条理には驚かなくなる。 「ありがとう」 と教えてくれた運ちゃんにお礼を言って降りた。 すると、目の前に露店の店が1軒だけあった。日本で言えば、伊豆半島の道をさらに狭くしたようなドライブ道なので、クルマで来る観光客を相手にちょっとしたモノを売る店という感じ。 Mizumizuたちがバスから降りると、 「ホテルに行く人?」 と聞いてきた。そうだと答えると、クルマでホテルまで送るという。 どうやら1時間前の時間を教えられて、待ちぼうけをくらったホテルの人間が、「XXの2人が来たら、ホテルに送ってくれ」と頼んだらしい。 バス停からホテルまでは、本当に500メートルほど崖をくだって着いた。チップをわたし、ついでに、 「あなたたち、どこに住んでるの?」 と聞いてみた。すると、ズバリ、 「マッティナータ」 という答えが返ってきた。ヤッパリ。 半島の入り口にある街のマッティナータの住人が、ここらまで来て商売をしているというわけだ。 さっそく、帰りのバスの切符を買ってきてくれないかと頼んだ。若いお兄さんは、快く、「いいよ」。 「前払い」でお兄さんにバス代を少し多めにわたして、ホッ。これで罰金を取られずにすむ。イタリアの公共交通機関は非常に安いのだが、切符には本当に気を使うのだ。 気苦労はあったが、バスの旅は車窓からの眺めが素晴らしかったのだ。フォッジアからしばらくは緑の平原を走る。やがて海から突然山になったような、独特の地形の半島が見えてくる。マッティナータを過ぎると、道は急な上りになり、狭く、2車線ギリギリ。中央線のない(消えたままホッタラカシというべきか)ところも多い。バスの右手には、松林越しに海が見え、左手には山の緑が迫ってくる。 うねうねした道を走ってくるのは、きれいなドイツ車かぼろぼろのイタ車。慎重に走っていくドイツ車を、命知らずの(?)イタ車がびゅーんと追い抜いていく。ノロノロ安全運転してるドイツ車は、もちろんドイツから来たドイツ人の運転するクルマ。自然豊かなガルガーノ半島は、ドイツ人にも人気のリゾート。 ホテルBaia delle Zagareからは、絶景と呼ぶにふさわしい、エメラルド色のアドリア海が広がっている。 ![]() 人気があるのも頷ける、日本人に知られていないのが不思議なくらいだ。 海が特に美しいのは、天気のいい日の午後の2時から4時の間。松林の向こうで、まさしく宝石のような輝きを放つ。 ![]() ホテルのプライベートビーチは、崖をはさんで左右に2つ。 ![]() こちらは南側。 崖をくりぬいたエレベータで下ることができる。 ![]() こちらは北側のビーチを俯瞰したところ。 <続く> 最終更新日時 2009年11月19日 21時26分58秒 トラックバック(0) |
かねがね一度行ってみたいと思っていた、フランス家庭料理の店「ブランドミュゲ」(荻窪・南口)。 フランス料理があまり好きでない連れ合いを何とか説き伏せ、ランチに出かけた。この店、オーナーはフランス人なのだという。ウエイター役にも1人、日本語の達者なフランス人の青年がいた。シェフもフランス人、とホームページには書いてあったのだが、テーブルから見える厨房で働いてるのは日本人2人だった。 ![]() ホームページから印刷した飲み物クーポンでサービスしてもらった、グラスワインとくるみワイン。 グラスワインはごくごく普通。くるみワインというのは、赤ワインにくるみその他を漬け込ませたもの・・・のよう(説明を聞いたのだが、よくわからず自信なし)。味は・・・確かに山の味がする。独特の甘さと渋さのあるサングリアのようだった。 かなり、イケます。 ランチセットは、1200円(本日のスープもしくは野菜+メイン+コーヒー・紅茶・エスプレッソ)と1800円(前菜+メイン+デザート+コーヒー・紅茶・エスプレッソ)があったので、甘いものが苦手なMizumizu連れ合いは1200円のコースに、Mizumizuは1800円のデザート付きに。メインはどちらもホワイトボードの手書きメニューから選べる。種類はかなり豊富で、どれも食欲をそそるような書き方になっている。 連れ合いは、「350円増しでデザート付きにもできますよ」というウエイターのお誘いを断る。甘いものが苦手なんですってば。 1800円になると前菜も各種選べるのだが(選択肢は多い)、Mizumizuは、「さつま芋のクリームスープ」にしてみることに。連れ合いも、「本日のスープ」に。 ところが・・・! ![]() 出てきたスープは、同じ「さつま芋のクリームスープ」だった。 味は・・・ いいです。確かに家庭的な味で、さほど深みはないが、ちゃんと大地から掘った芋類の味と香りがするし、ボリュームもあり、美味しくいただいた。スープのウマイ店は、料理もちゃんとしている。 しかし・・・ 「350円増しでデザート付きにできますよ」 というウエイターのお兄ちゃんの声がよみがえる。 だって・・・ 1800円のコースで前菜をスープにしたら、本日のスープと同じ・・・ ってことはよ・・・ 1200円のコースでスープを選び、350円でデザート付けたら1550円。250円安く同じメニューが食べれるってことじゃないの!? 変だ 変だ 変だ 変だ 変だ、それ。 オーナーや従業員は、気にならんの? 気にならんの? 気にならんの? 気にならんの? Mizumizuはとっても気になった。自分が店のオーナーだったら、こういう変な矛盾は起こらないように、まず絶対気を使うだろうと思う。 ま、つまり・・・ 1800円のコースを頼んだら、前菜にスープ(もしかしてサラダも?)を選んではダメだということ、かな。あるいは、コースを決める前に、「本日のスープって何ですか?」と聞いたほうがいい。 それはともかく、バゲットもちゃんと皮がパリパリ、中身しっとりの正調・フランスパンだったし、バターもミルクの味がするような、軽くてとても質の高いもの。 パンの「おかわり」もタダだった。 メインは・・・ ![]() アワビみたいに見えるが、鶏の胸肉。風味付けはエストラゴン。適度に和風で、とっつきのいい一品。確かに、盛り付けをちょっと上品にした家庭の味といったふう。 ![]() 青鯛のポワレ。魚が寝ているのは、サフラン風味のリゾット。連れ合いも合格点を出したよう。 デザートには、「ラム酒のプディング」と「自家製プリン」があったので、違いを聞いたら、 「プディングは、スポンジにお酒をしみ込ませたもので・・・」 フムフム。 「・・・プリンは、ふつうの・・・プッチンプリンみたいなヤツです」 プッチンプリン!? な、なんつー説明でしょうか。しかし、言いたいことはわかった。 ![]() こちらが、プッチンプリンみたいな「自家製プリン」。いや、しっかりした自家製のクレームカラメルです。味も、なかなか。 しかし、くどいようだが、たとえば、Mizumizu連れ合いがここで同じプリンをデザートに頼んだらどうなっちゃうわけよ。1200円+350円で1550円。250円安く同じコース(メインは違うが、それは1200円コースでも1800円コースでも同じこと)が食べれちゃうことになるじゃないの。 ドリンク券を持っていったら、「あ、それはディナーだけ」とも言わず、ちゃんと2人分サービスしてくれたし、値段のわりには味もよくボリュームもあったので、文句はないが・・・ オーナーや従業員は、気にならんの? 気にならんの? 気にならんの? 気にならんの? とチョット思う。 さてさて。 気を取り直して、 コースの最後を締めくくるのは・・・ ![]() 青と黄色が南フランス風のソーサーにのったコーヒー。牛さんシェイプのミルクボトルがカワイイ。 隣りの席との距離は人差し指1本ぐらいの隙間しかない、キチキチにテーブルを置いた店なのだが、平日の昼からほぼ満席になった。 1200円(サービス料・税込み)からという安さ、ボリューム、味の満足度がかなり高い店。さすがに、この材料、この料理、この値段は、都心では無理だろうと思う。 実力派のシェフが揃う荻窪でも出色の店。フレンチと言って気取らずに、家庭料理を前面に出したお手ごろ感が人気の理由だと思う。 昼は、その日(来る直前)でもいいから電話して、予約したほうが無難かもしれない。 定休日は月曜(月曜が祝日の場合は営業、かわりに水曜日が休みになる)。 最終更新日時 2009年11月17日 17時31分5秒 トラックバック(1) |
某有名ブランドが日本撤退を決めたことに関して、イコール日本経済の衰退、というような論調で語られることが多い。 確かにそういう側面も否定できない。目覚しい発展を遂げている(らしい)中国経済に比べると、すでに成熟しきった日本市場に今後拡大の余地はたいしてない。 中産階級の崩落が始まり、貯蓄もままならないような貧困層が増えている。日々の生活で手いっぱいの家庭では、ブランド品への興味なども湧かない。 だが、果たしてそれだけだろうか、とも思う。 Mizumizuはガラス瓶のデザインを見るのが好きで、海外旅行に行くとよく免税店の香水売り場をウロウロする。買うための品定めではなく、ただ香水瓶のデザインを見て歩くのが楽しいのだ。 だが、最近どうもそれが楽しくない。有名ファッションブランドがフレグランス分野に乗り出すのはお決まりのパターンなので、各社ともこぞって新作の香水・オードトワレを宣伝してはいるのだが、瓶がとても安っぽくなってしまった。 デザイン自体は新奇なものが多いのが、蓋などに使われるメタル素材がえらくちゃちだ。メタル部分には、たいてい銀あるいは金のメッキが施されているのが、ごれがまたひどく薄そうで、安そうだ。 宝飾品で名をなした有名ブランドの香水瓶に使われている、ブランドロゴを象った蓋の金メッキ仕上げがあまりに安っぽくて、思わず手にとってしげしげ見てしまったことがある。買おうかどうしようか迷っていると思われたらしく、店員が近づいてきて売り込みを始めたのには閉口した。 いや、ガラス瓶も薄くて加工が簡単に見えるものが多い。ガラスそのもののデザインに注力しているとはとても思えない。かわりに、やたらと目立つのは、ブランドのネームやロゴ。 昔と違って商品サイクルが短く、どんどん「新しい香り」を出すせいもあるかもしれない。廉価な商品を作って購買層の裾野を広げ、売り上げを伸ばそうという戦略もあるかもしれない。 だが・・・ それじゃ、高級ブランドじゃないでしょ! ![]() これは大昔にパリで買ったオードトワレ。瓶のデザインが、「いかにも」のエッフェル塔なのだが、つくづく見るとシンプルだが工夫されている。香水瓶としては、かなり厚手のガラスを使い、すりガラスになった部分と透明な部分がうまく組み合わされている。すりガラスで建築物のどっしり感を出し、透明な部分で置物としての軽さを演出する。そのバランスが絶妙だし、2種のガラスを通すから、中の液体の見え方にも変化が出る。 エッフェル塔を象ったカーブの造形も洒落ている、模様は最小限だが、「塔」の構造を簡素化しつつ暗示しているところが、まさにデザイナーのセンスだ。 瓶の底には「手作り」とプリントしてあった。デザイナーらしきフランス人の名前も入っている。念のためにグーグル検索してみたが、ヒットしてこない。 特に名のあるデザイナーのものではない、どちらかというと安価なお土産品(あるいは、フランソワ・トリュフォーのような、エッフェル塔グッズマニア向けか?)なのだが、これだけ手のこんだ、洒落た小物が街角にあった。それが昔のパリだ。 今パリに行くと、巷に溢れているのは見るからに中国臭のする安価な大量生産の土産品ばかり。もちろん、昔だって大量生産のちゃちなお土産品はあったが、こういうちょっとしたセンスの光る、間違いなくフランス人の職人が作った「価格手ごろな」小物も同時に存在していた。今こういうものを買おうとすると、えらく高くつく。 イタリアでも、昔は家内制手工業のように革製品を作っていて、それが案外安く品質がよかった。 そもそも西欧の高級ファッションブランドが日本人の心をとらえたのは、品質の高さと流行に左右されない保守的なデザインだったはず。値段は高いが、長く使える。 それが今は、くるくるとデザインが変わる。あまりに「イン」なものを買ってしまうと、その分それが「オシャレ」である期間が短くなる、つまりすぐに「アウト」になってしまうようだ。インな物を持ち続けたいと思ったら、新しい物を買い続けるしかない。 この戦略が、日本の消費者に見放されたのではないだろうか。 あまりに売り手に都合よくできすぎている。 革製品で評判を得たイタリアの有名ブランド店を見て歩いても、小物類の品質低下、それに逆行するような価格の高騰がひどく気になる。 革製の財布などを見るとよくわかる。たとえば縫製。悪くはないがよくもない。というより、財布程度では、縫製の技術の高低など、たいした意味を持たないのかもしれない。革そのものの質も、悪くはないが突出しているとも思えない。そして金具部分の安っぽさ。これはどんどんひどくなる。ロゴには金具を使い、しかもロゴはやたらと目立つようにデザインされたものが多いから、革素材の上質感(もない合成素材も、近ごろは多いのだが)を台無しにしている。 それでいて、やたら高い。これはもちろん、ユーロ高のせいもあるかもしれない。 そして目につくのは、デザインの豊富さだ。確かに選択肢は増えている。目新しいデザインも多い。だが、これは実は、諸刃の剣ではないかと思う。選択肢が多いと、案外人は何も選べなくなるのだ。「今年のモデルはこれ」と自信をもって絞り込んだほうが、あるいは少なくとも絞り込んだフリをしたほうが、高級ブランド然として見えるのではないか。 デザイン力を過剰に自己評価しながら品数を増やすことで希少性を低下させ、それと並行して、「素材」がブランド内で占めていた地位も相対的に低くし、コストコンシャスの原理に従って安価な素材を使い始めた。 そして実際に商品を作るのはそのブランドおかかえの職人ではなく、人件費が安く、そのわりには仕事のいいアジアの下請け工場。 グローバル化の波にうまく乗って市場を拡大してきた高級ブランドが、顧客層の裾野を広げる過程でないがしろにしてきたもののために、今になって、日本の消費者に見放され始めた。それはある意味、ブランドネームだけにとらわれるのではなく、自分の目で価値を判断しようとする日本の消費者の成熟がもたらした現象ではないか。 いいモノなら高くてもいい。だが、たいしたモノじゃないのに、名前やイメージだけで売ろうとしてもダメ。さんざんたいしたことないモノに、喜々として高いお金を払い、しかも売り手から敬意をもって扱われもしなかった日本人がそれに気づいたとすれば、むしろ喜ばしいことではないかと思う。 オマケ: ![]() こちらはだいぶ前にイタリアで買った、某有名ブランドの財布。オーソドックスなブラックカーフ。革の上質感を前面に出したシンプルなデザイン。留め具も黒のラッカー仕上げで、けっしてちゃちではない。ブランドネームは留め具のところに控え目に入っているだけで、ほとんどわからない。ブランドネームなんて見えないほうがいいと思うMizumizuの嗜好にも合っている。ユーロ導入以前のイタリアでは、こうした上質な革製品もたいして高くはなかった。 ![]() こちらも大昔にイタリアの革職人の店で買った3連の財布、折り返し部分がボタン留め。余った革で工夫して作った、というような遊び心のあるデザインだが、サイズもカードがぴったり入るし、ジーンズのポケットにも入れられる。重宝して長く使っている。とても丈夫で使いこむにしたがって味が出てくる。もちろん、値段も手ごろだった。 値段のワリには品質のいいものを見つける――こういう買い物の楽しみが、いつの間にかヨーロッパからはなくなってしまった。今はむしろ、東南アジアに、「価格が手ごろで、質もそこそこな掘り出し物」がある。 最終更新日時 2009年11月17日 6時13分53秒 トラックバック(0) |
2002年「クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリー」で日本チームを初の優勝に導いたパン職人、菊谷尚宏。 その彼が、今年10月北米ワイルドブルーベリー協会主催の「ワイルドブルーベリーレシピコンテスト」でべーカリー部門の優秀賞を受賞した。 ![]() こちらがその作品「カレ・ド・ミルティーユ」。「カレ」の名のとおり、全体は四角いのだが、切ってみると、ブルーベリーピューレとクルミがふんだん。 パン生地には自家製ルヴァン発酵種を使用。酸味が強いのかと思いきや、そこはさすが日本人ブーランジェ。 酸味はかなり控えめで、ほのかに香る程度。基本的には酸味の強いパンを好む非国民チックなMizumizuなのだが、これはこれでほのかさが深いとうなる。 ブルーベリーピューレも思った以上に味が控えめ。濃縮された味なのに上品。クルミもしかり。ナッツは歯ごたえのある素材なので、パンに入れると突出してしまうことが多い(それはそれで悪くない)のだが、このクルミはそれほど極端な主張をせず、パン生地のしっとり感を高める役割に徹しているよう。 こんなにびっしり果実のピューレとナッツが入っているのに、味が酸味だけに偏らず、ナッツの硬さがさほど気にならず、すべてがうまく溶け合っている。パンの生地にうっすらとした甘みも感じる。一口食べてのパンチはないが、ジワジワと美味しさがわかってくる。 パン自体も重からず軽からず、生地のふんわり感を残しつつ、噛み応えもあるところなど、まさに和洋折衷。すみずみにまで、「模倣をオリジナルに変える」日本人的感性を感じる。 素晴らしいです。 最終更新日時 2009年11月15日 8時41分39秒 トラックバック(0) |
仕事が忙しくなって、都心に出かけられないので、ちょっとご無沙汰しているラデュレのマカロン。 10月に行ったときには、新しく「ショコラ・アメー(ビターチョコレート)」が入荷していた。 ![]() ラデュレのマカロンで、さほど好みに合わないのがチョコレート&キャラメル(甘すぎるから)、カシスヴィオレット&フランボワーズ(これは酸っぱさが尖りすぎ。でもなぜか柑橘系のフレーバーのほうは大好き)、それにミント(マント)。元来ミントは好きで、日本人に大不評のミントチョコもパクパクなのだが、ラデュレのマカロンに関しては、ミント(マント)は香りがダメなのだ。 なので、ショコラ・アメーもはずれるかしらん、と思いつつ買ってみたら、なんのなんの。これは大いに気に入る。ただし、「どこがビター?」とは、思う。相当甘いじゃん(苦笑)。とは言え、チョコレートの味に濃淡があり、アクセントが効いている。そこがいい。 だが・・・! ![]() レグリス(甘草)が入ってないのに気づきましたか? 秋になってから見かけなくなった。 ヤッパリ、不人気でなくなったのかしら、グスグス・・・ と思いつつ店員さんに聞くと、 「11月半ばに入荷の予定です」 とのこと。ヨカッタ。 ラデュレのマカロンは、ブログで宣伝しまくった(もちろんMizumizuはラデュレとは縁もゆかりもない。親族が働いてる、なんてこともない)おかげで、読者の方もだいぶ試されたよう(笑)。 だいたい皆さん「美味しい」とはおっしゃる。ただし、「高すぎる」とも。 そうですよね〜。高すぎますよね〜。重量換算したら、1グラム当たりいくらになるんだろう? ・・・って、そんなことを考えてるのは、Mizumizuぐらいだろうか。 そこへ行くと、どこにでもあるローソンで買える ![]() 「プレミアムロールケーキ」は頑張っていると思う。 明らかに堂島ロールのマネッコ・・・もとい、堂島ロールにインスパイヤーされた商品とお見受けするが、値段も150円と、「どこがプレミアム?」と突っ込みたくなるような庶民価格だし、値段のわりにはクリームが美味しい。 こちらは、同じローソンで買える「プレミアムシュークリーム」。 ![]() 「なんでもプレミアムってつければいいんかい?」と、心から叫びたくなるような、「プレミアム安売り」だが、見かけはかなり美味しそうにできてる。 この2つのプレミアム(苦笑)商品、個人的には、シンプル&リッチな味わいのロールケーキのほうが断然美味しいと思ったのだが、ネットでこの商品を取り上げてる(皆さん、たいていこの2つを比べるよう・笑)ブログを周ってみたら、案外「シュークリームのほうが好き♪」と言う方も多く、2派が激しいつばぜり合いを演じているようだ(←ウソ)。 とまれ、セブンイレブンに押されがちなローソンにしては、このスイーツはかなりのヒットだと思う。 ただ・・・ コンビニのスイーツって、最初は「おお〜、これはかなりイケるじゃん」と感動しても、飽きが来るのが早いと思いませんか? なんでなんだろう。 最終更新日時 2009年11月14日 11時18分29秒 トラックバック(0) |
この数日、えらく忙しい。座り仕事なのだが、久々に眼の疲れからくる頭痛、肩こり、それに座りすぎからくる腰痛に悩まされている。 今年は不景気なので、Mizumizuも週末だけはだいたい休めるようになった。好景気というのも、実はチョット考えモノだと思っている。 景気がよくなると、みんなヤル気が出て、張り切りすぎる。 仕事の依頼もムチャが増え、「あ〜、夜仕事入れますんでぇ、翌日午前中に仕上げもらえると嬉しいっす」みたいなことを平気で言ってくる。去年までのほぼ2年、Mizumizuは週末まるまる休めるということさえほとんどなかった。これが業績悪いとなると、客先の担当者もヤル気がなくなるので、「あ〜、仕事出すの忘れてました。適当にやっといてください。まあ、2〜3日中で」とユルくなる。 景気がいいとなると押せ押せムードに皆が流され、仕事のサイクルがどんどん速くなる。だが、人間なんて機械じゃないから、そんなに長時間働けるようにはできてないのだ。ムリヤリな長時間労働を続けていると、まず早晩体を壊す。体が壊れるより先に、心が壊れる人もいる。「忙しい」とは「心を亡くす」ことだとは、うまく言ったものだ。 不景気になって、だいぶ体はラクになったのだが、それでも突発的に急ぎの仕事が来て、「寝る」「起きる」「食べる」「仕事する」「休憩する」の繰り返しだけの生活になることがある。外出もままならない。心身ともにキツい。 とはいえ、だんだん集中力が落ちるので、「休憩する」時間が長くなるのだが(苦笑)。 こうなってくると、仕事以外のことは考えられなくなる。つい最近までは、「暖かいところに転地したいな。石垣島なんてどうだろ。いやむしろそれならハワイのが安いくらいかな。う〜ん、でも時差が」などと考え、行こうと思えば行ける状態だったのだが、忙しくなるとすっかりその気も萎えてしまう。 サンフランシスコに赴任した外交官の従兄弟から久々にメールが来たので、「そっちに1ヶ月ぐらい転地するのはどうかな」と聞いてみた。転地したいという希望そのものはいまだにもっているというわけ。 Mizumizu連れ合いと海外に行くときは、必ず持っていかなければならないのが、パソコン2台と携帯用プリンター。 こうした機器は結構重い。チェンマイへの旅行で、それまで使っていた布製のカバンが壊れたので、引きずることのできる、アルミ製のビジネスケースを買った。 ![]() 【レビューで送料無料★MVP受賞46%off!!】【RIMOWA】リモワ 928.40 TOPAS(トパーズ) Business Trolley[※北海道・沖縄県は別途525円かかります。] 堅牢さはまだ使ってないのでわからないが、基本的に飛行機に持ち込むつもりなので、持ち込めるサイズのものにした。軽さは文句なし。パソコン2台と携帯用プリンター1台がちゃんと入る。 ![]() ネームタグは、中に名刺を差し込むタイプ。裏面にはゴム製のストリップが付いているので、引きずるときは、大きなスーツケースの上に置いて、大きい方のスーツケースのハンドルをここに通せば、安定がよくなる。 ![]() すっかり旅の準備は整ったのに、肝心の旅行をする気力がなくなった。 非常にキツいスケジュールは来週頭まで続く。 またこの週末も仕事かしらん・・・ トホホ。 さ、これを書いたら「休憩」は終わり。また仕事に戻らなくっちゃ。 いったい今何時なんだろうね? 忙しくなると昼夜の感覚もなくなる。勝手に外が明るくなったり暗くなったりしてる感じ。 あ〜、きっとアタシって、こうやって仕事だけして(←結構遊んでるって、人は思ってるよ)早死にするのよ、そうに決まってるワ(←もうすでに早死にには手遅れかもよ)。世の中夢も希望もないわね。 最終更新日時 2009年11月12日 5時57分53秒 トラックバック(0) | |一覧|フォトアルバム |
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