上野の
うさぎやのどや焼きは、昔から有名だった。個人的にその評判を聞いたのは四半世紀(!)前。当時はネットなんてものはなく、口コミが頼りだった。そして、うさぎやは今も賑わっている。昔よりお客さんは増えたかもしれない。
創業は大正2年だという。今店は高いビルの谷間に埋もれるようにして建っているが、トレードマークのうさぎのオブジェは、無機的なビル群の中で返って新鮮な存在感を放っている。
うさぎやは阿佐ヶ谷にものれん分けした店がある。阿佐ヶ谷のうさぎやのに比べると、上野のうさぎやのどら焼きはスリムだ(
6月6日のブログを参照)。
口当たりも本家上野産のがしっとりしているが、実はMizumizuは分家のほうに味の軍配を上げている。実際、かなり違うので是非食べ比べてみてほしいと思う。お客さんが多いのは、どちらのうさぎやにも共通している。作りたてを売っているのも同じ。買ったばかりだと、どら焼きがまだ暖かいこともある。
こうした小さな老舗にとって、ネット時代というは実は追い風なのではないかと思う。大手は放っておいたって資本投下して大々的に宣伝をすることができる。こうした小規模なお店はそういうことはできないが、味がよければ一般人がネットで誉めてくれる。もちろん個人の嗜好なので、自分とは合わないことはままある。だが、プロによって「作られた宣伝」より確かなこともまた多いのだ。かくいうMizumizuもネット上の口コミにはお世話になっている。ネットのおかげで、埋もれていた名店にたくさん巡り合えた。自分のブログもそうやってどこかの誰かに役立ってほしいと思う。
最近買い換えたバイクで寄ってみた。シートにある包みが「お買い上げの証拠」。
和風の店構えとドイツバイクのクールな質感のコントラストが不思議に面白い。このバイク、「どら焼きエクスプレス」と命名しようか。