トスカーナの地方都市をまわるバスは、名高い丘陵地帯を行く。
トスカーナの田園風景。これは絵葉書だが、本当にこんな景色がバスの窓の向こうに広がっている。
Mizumizuが行ったときは、ひまわりのシーズンではなかったが、サン・ジミニャーノにはひまわりをモチーフにしたお土産がたくさん売られていた。
デザインに惹かれて買った、サンジミニャーノのひまわりTシャツ
サン・ジミニャーノは、塔の街。
自治都市として栄えた中世の時代、金持ちが競って高い塔を建てた。塔の高さが富と権力の象徴だった。最盛期には、この狭い街に70もの塔が立ち並んでいたという。
まさに、中世のニューヨーク。
塔も見ごたえがあるが、中世建築の石の壁のもつ質感も魅力がある。
塔のほとんどは今はなく、残っているのは15本程度。
街は完全に観光地化し、あまり生活感がない。過去の遺産が秀逸すぎると、街は一種のテーマパークになってしまい、活力や魅力を失う。似たようなおみやげ物屋ばかりの通りを歩くのは、発見もなく、やや退屈。
塔にのぼってサン・ジミニャーノを俯瞰。
街自体が丘の上にあるので、塔に登ると、トスカーナの田園風景を306度堪能できる。ここからの眺めは筆舌に尽くしがたい美しさ。
サン・ジミニャーノを遠望。中世の摩天楼都市は、もしかしたら、数百年後のニューヨークの姿そのものかもしれない。
イタリアに来ると、「今」がすでに「遠い昔」にあったことがわかる。