*モナミ* SMAP・映画・本
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『ネクロポリス(上)』 『ネクロポリス(下)』 著:恩田陸 物語の舞台は、アナザー・ヒル。 そこは、英国による植民地支配後、 日本の文化が移入した歴史をもつ島国、 V.ファーの聖地で、死者たちが実体ある存在として、 現世に還ってくるという場所。 彼らが現われる、「ヒガン」という祝祭の期間、 V.ファーの国民は、彼らを『お客さん』として、 温かく迎えることが風習となっている。 そこに今年は、「切り裂きジャック」ならぬ、 「血塗れジャック」という連続猟奇殺人事件が、 世間を賑わせ、誰もが犯人探しに躍起になっていた。 犠牲者たちは、『お客さん』として現れるのか…。 necropolis=(特に古代都市の)大(共同)墓地 『麦の海に沈む果実』と似たような、 閉ざされた空間での、異体験。 イギリスと日本の文化が交じり合った不思議な国、 V.ファー。 そこで繰り広げられる、想像し得ないできごと。 霊界との融合、というのか。 亡くなった人が、「ヒガン」と言われる期間に、 戻ってくる。 それも、霊魂ではなく、実体を伴った姿で。 彼らが戻ってくることを普通のこととして、 受け入れている人々を見て、主人公が語っているが、 突然愛する人を失った事実を受け入れるための期間、 それって、必要なのかもしれない。 残された方は、いきなり絶たれた思いを伝え、 逝ってしまった方は、残してきた人たちに、 今までの思いを伝え。 ただ、今まで平和に行われてきた「ヒガン」が、 今年は何か、異様な空気に満ちている。 『お客さん』は、どこまで実世界に、 影響を与えることができるのか…。 ストーリーとは別に、言葉や文化が、 時間と空間を越えて変化しているところが、 とても面白かった。 もうちょっと、V.ファーの謎や、 アナザーヒルの謎が明かされるのかと思いきや、 謎は謎のままでした。 だからこそ読み手は、 もやのかかったような、自分だけのアナザーヒルを、 思い描くことができるのかも。 SFファンタジーかと思いきや…!? という展開かと思っていたけれど、 SFファンタジーのままでした。 え?って思ったけれど、それはそれでよかった、 一冊でした♪
【参考】 『ネクロポリス』公式サイト ◆恩田陸の著書は→ ♪本日のBGM
メイキング・オブ・マッドマックス 怒り… 2015.07.24
『家族の言い訳』 著:森浩美 2015.02.07
『あなたに褒められたくて』 著:高倉健 2015.02.05
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