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私は週に数回ほど夕食作りをします。夕食を作るようになった発端は妻の仕事が忙しくなってきたからなのですが、でも基本的に私は「お料理作り」が好きです。
造形と似ているし、自分が食べたいものを自分で作ることが出来るというのは嬉しものです。 それになぜか、(錯覚かも知れませんが)自分で作ったものは特に美味しく感じます。 (今日はスペイン料理の「パエーリャ」を作ります。) でも、お料理を作り始めた頃は要領が分からなくて、ネットで一番簡単なレシピを調べ、レシピ通りに作っていました。 でも困ったことに、同じ料理なのにネットで調べるとみんな違うことが書いてあるのです。 色々な種類の調味料を使っているものもある反面、少ない調味料で作ってしまうレシピもあります。 また、同じ「2,3人前」と書いてあるのに、調味料や食材の分量も微妙に違います。 それで最初の頃は「どれが本当のレシピだ」と色々と探していたのですが、根がいい加減な性格なので、「みんな違うということは、言い換えれば自分流でいいんだ」と開き直ってしまったのです。 色々なレシピを見て共通する部分、つまり「酢豚」だったら「豚肉」と「お酢」のような部分は使いますが、後は冷蔵庫の中を見て適当に作るようになりました。 よく考えたら、色々なレシピがあるのは当たり前で、だからお店によって味が違うのだし、「お母さんの味」というのも存在するのです。 逆に、一つのレシピしかなかったら味気ないものです。どこのレストランで食べても同じ味、どの家庭の味噌汁も同じ味だったら嫌ですよね。 また、人の好みもそれぞれですから、そのレシピで満足する人はいいですが、その味が苦手な人にとっては苦痛です。 さらには、同じ食材でもそれぞれ個性があって味も違います。同じ「豚肉」や「ネギ」でも産地や出来によって味が違います。 同じ袋に入って売られているミカンでさえ、一つ一つ味が違います。 以前、サツマイモでスイートポテトを作ったのですが、そのサツマイモがやたらに甘くて、お砂糖を全く入れなくても充分に甘かったです。 ですから、レシピにこだわってしまうとせっかくの食材の味を壊してしまうかも知れません。 それで気付いたのが、「これって子育てと同じだ」ということです。 みんな「子育ての方法が分かりません」と色々な本を読んだり、講演会に行ったり、ネットで情報を探しています。 最初はそれでいいと思います。私も、子育て初心者の頃は色々と本を読みました。 でも、「レシピ」に色々とあるように、「子育て法」もみんな違うのです。 どこにも「正解」などありませんでした。 ですから、私は「自分流」で子育てをするようにしました。その「自分流」を作る時、自分の価値観に一番しっくりきたのが「シュタイナー教育」だったということです。 シュタイナー教育を学ぶことで、私の価値観はよりはっきりとしたものになりました。 その「価値観」を曖昧にしたままでは、「自分が何の料理を作っているのか」、「どういう味にしたいのか」ということが分からないまま、お料理を作るようなものですから、どんなに手間暇とお金をかけても、「訳の分からないお料理」しか出来上がらないでしょう。 そして、ここで大切なことは「他人の価値観」ではなく「自分の価値観」を大切にすることです。「他人の価値観」を学ぶことは大切です、でもそれを「自分の価値観」として吸収しないことには使えないと言うことです。 「みんながこう言うから」と、自分の価値観ではなく、他人の価値観で子育てをしてしまうと、次第に「訳の分からない状態」になってしまいます。 日々の様々な状況において、的確な判断が出来ないからです。 「他人の価値観」では「自分の問題の判断」が出来ないのです。 その結果、子育てに不安を感じるようになったり、「情報」や「子ども」に振り回されるようになります。 ですから、自分の価値観がない人ほどマニュアルにしがみつきます。 様々な子育て本や、「○○教育」をマニュアルとして使っている人もいっぱいいます。 「シュタイナー教育」をマニュアル的に使っている人もいっぱいいます。 でも、見かけ的にはそれがどんなに「正解」に近い状態でも、子どもはその意図とは異なった方に成長していくでしょう。 そのような人は子どもを「シュタイナー教育」に合わせようとします。でも、子どもは一人一人違いますから、「シュタイナー教育」の方を子どもに合わせていかないことには、「シュタイナー教育」を「子どもを育てる力」として使うことは出来ないのです。 「現実の子ども」はマニュアル通りには行動しないし、成長もしないのです。 「マニュアル」それ自体はうまく使えば役に立ちます。でも、その使い方を間違えると有害です。そして、「マニュアルの使い方」というマニュアルは存在していないのです。 それは自分の価値観で判断するしかないのです。 また、「価値観がはっきりとしていない子育て」を受けていると、子どもはどっちの方に向かって成長したらいいのか分からなくなり、不安を感じてしまいます。そして、「物」や「快楽」を得ることの方に向かって行くようになってしまうでしょう。 子どもの成長は直線的ではありません。右へ行ったり左へ行ったり、時には戻ったり、赤くなったり、青くなったりしながら成長していきます。 そしてそれが正常な成長の姿でもあります。 その時、親がはっきりとした価値観を示していれば、子どもは迷子にならずに戻ってくることが出来ます。 ちなみにうちの子ども達はみんな「人間」と「自然」が大好きです。 それが我が家で大切にしてきた価値観でもあります。 ですから、小さい時からその価値観に沿った体験や活動をいっぱいやってきました。 成績とか、頑張るとか、努力するということも大切だと思いますが、そういうものも全て「本人のやる気」があって成り立つものですから、 その「やる気」を失わせてまで「頑張れ」と追い立ててしまったら逆効果になってしまいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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