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人間はどうしても「違い」ばかりに目を向けたがります。
それは大人と子供の間でも、周囲の人とでも、外国の人たちともです。 99%似ていても、たった1%の違いに意識を向け、そこにばかりこだわるのです。 その結果、「全てが違っている」かのように思い込んでしまいます。 でも、そうなると対立ばかりが生まれ、話し合いは成り立たなくなります。 でも、そんな時「似ているところ」に意識を向けると、共感が生まれます。共通の価値観や論理にも気づきます。 すると話し合いが可能になります。 でも、「違い」にはすぐ気付くのに、「似ているところ」にはなかなか気付きません。 気付こうともしません。 そして、それがケンカや対立の原因になります。 ただ、それは大人の話です。 9才前の子どもたちは「違い」よりも「似ているところ」を探すのが得意です。 なぜなら、「似ているところ」が分からないと思考も出来ないし、言葉も使えないし、コミュニケーションも出来ないし、友達と一緒に遊ぶことも出来ないからです。 当然のことですが、人と人をつなぐ働きをするものは、みんなに共通したものなのです。 「共通するもの」を共有することで、つながり合うことが出来るのです。 「言葉」はその象徴のようなものです。 同じ言葉を話す者同士だから、「言葉」を通してつながり合うことが出来るのです。 また、「木」という言葉を使うためには、「木とは何か」ということを知らなければなりません。そうしないと相手に意味も気持ちも伝えることが出来ません。 また、相手の言いたいことや相手の気持ちを受け取ることも出来ません。 でも、「木」は一本一本違います。 色も、形も、匂いも、花も、実も、生えている場所もみんな違います。 ですから、違いばかり見ていたら「木とは」ということは永久に分からないのです。 「木とは何か」ということを理解するためには、「違い」ではなく「共通するところ」を探すしかないのです。 そして、それが分かるようになって初めて「木」という言葉を「自分の言葉」として使うことが出来るようになるのです。 これは、「人間」でも、「風」でも、「石」でも、全ての言葉において共通することです。 そして、「自分の言葉」がしっかりとしてくるから「自分の思考」もしっかりとしてくるのです。 しっかりとした「自分の言葉」を持っていない子は、「しっかりとした思考」も出来ないのです。 子どもたちはこういう作業をしているのです。 またそれ故に、子どもたちは一緒に遊ぶのが得意です。 肌の色や、障害の有無や、言葉の違いや、年齢の違いなど関係なくすぐに遊ぶことが出来 なぜなら、子どもたちは、「違い」よりも「似ているところ」に意識を向けるからです。 「似ているところ」だけを見ているのですから、みんな「仲間」なんです。 (ただし、これは自然の中など開かれた場所での話で、室内や閉ざされた環境では「違い」の方に意識が向いてしまうことも多いです。) これが7才から9才頃までの子どもたちの状態です。 その後は、少しずつ「違い」の方に意識を向けるようになります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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