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「今後の難病対策の検討に当たって(中間的な整理)」 がアップされています。 今後の難病対策を考える上でのたたき台になるようです。 今後の難病対策の検討に当たって(中間的な整理) 平成23年12月1日 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会 1.難病に対する基本的な認識 ○ 希少・難治性疾患は遺伝子レベルの変異が一因であるものが少なくなく、人類の多様性の中で、一定の割合発生することが必然。 ○ その確率は非常に低いものの、国民の誰にでも発症しうる可能性がある。 ○ たまたま罹患した患者は重篤かつ慢性の症状に苦しみ、治療法が未確立のため、患者・家族の医療費負担は長期かつ極めて重い。 ○ また、希少性故に、社会一般の理解が得られにくい上に、医療現場においても専門的医療機関を探すことに困難を来すなどの問題がある。 ○ 一方、国や地方公共団体の財政は厳しさを増しており、制度の安定性を確保することが重要になってきている。 ○ また、本年6月に取りまとめられた社会保障・税一体改革成案においては、難病医療費の支援のあり方を検討する旨が盛り込まれている。 ○ こうした中にあっては、 1 難病の治療研究を推進し、治療法の早期確立を目指すこと、 2 医療費助成を広く国民の理解を得られる公平・公正な仕組みとすること、 3 医療体制の整備、国民への普及啓発、福祉サービスの充実、就労支援等、総合的・包括的な施策を講じること により、従来の弱者対策の概念を超え、希少・難治性疾患の患者・家族を我が国の社会が包含し、支援していくことが、これからの成熟した我が国の社会にとってふさわしい。 2.現在の難病対策の課題について 1 医療費助成・研究事業の対象疾患が限られており、不公平感がある。 2 医療費助成について、医師が患者のためを思い診断が甘くなる傾向があることが指摘されているほか、対象疾患追加の選定過程が不明確であるなど、事業の公正性に問題がある。 3 医療保険制度に上乗せされる他の公費負担医療制度との均衡が図られているかどうか検討が必要。 4 医療費助成については、毎年総事業費が増加し、長年にわたり都道府県の大幅な超過負担が続いており、不安定な制度となっていることから、早急に超過負担を解消することが求められている。 5 治療研究の推進、医療体制の整備、国民への普及啓発、福祉サービスの充実、就労支援等、総合的・包括的な施策が求められている。 6 事業の根幹について、希少・難治性疾患対策の基本となる法整備も視野に入れて、検討する必要がある。 3.今後の難病対策の見直しに当たってのポイント 1 公平性の確保 希少・難治性疾患の患者を、公平に対策の対象とする。 2 公正性の確保 対策の実施にあたっては、透明性を確保し、認定の適正化を行うなど公正性を確保する。 3 他制度との均衡の確保 制度の設計にあたっては、他制度との均衡を図る。 4 制度安定性の確保 将来にわたって安定的な制度とする。 5 総合的・包括的な施策の実施 治療法の早期確立のための治療研究の推進、医療体制の整備、国民全体の理解を深めるための普及啓発、福祉サービスの充実、就労支援等を始めとした総合的・包括的な施策を実施する。 6 法制化の検討 希少・難治性疾患対策の基本となる法整備も視野に入れて、実効的な難病対策を実現できるよう、検討を進める。 4.今後の難病対策の見直しの方向性 ごくまれではあるが国民の中に一定の割合で発症する可能性のある難病について、患者の長期かつ重度の精神的・身体的・経済的負担を社会全体で支えることを目指す。 このため、 ○ 医療費助成について、事業の公正性、他制度との均衡、制度の安定性の確保の観点に立ち、法制化も視野に入れ、希少・難治性疾患を幅広く公平に助成の対象とすることを検討する。 ○ また、希少・難治性疾患の特性を踏まえ、治療研究の推進、医療体制の整備、国民への普及啓発、福祉サービスの充実、就労支援等を始めとした総合的・包括的な施策の実施や支援の仕組みを検討する。 以上 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.12.07 10:50:38
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