マクベス MACBETH 観劇 感想(おまけ) ネタバレ注意 マクベス夫人配役妄想
『マクベス』おまけの感想。先日のブログにコメントをいただいたので(刺激を受けました!mさん、ありがとうございました!)、前回書かなかった感想をいくつか。まずは前半にある、マクベスと夫人のラブシーン。ここ、私は結構好きでした。魔物たちの予言がひとつ実現したことで、かなり興奮状態のマクベス。まずはその喜びを愛する妻と分かち合いたくて(なにはともあれまず妻をひと抱きしてから、といったところでしょうか。夫婦なんですからごく自然な欲求かと)、夫人にキスしようとしますが、既に心が未来の王位へ向かってしまっている夫人はマクベスのキスをするっするっとかわして、マクベス、残念ながらなかなかキスができません(^^;)。この夫と妻の温度差が、良かった。単純に喜んでいる男と、夢を実現させるため、計画を考え始めているリアリストな女。ここで夫人があそこまでマクベスをけしかけなれば、その後の悲劇はなかったかもしれない。後から振り返ると、実は重要な場面だったりもします。余談ですが。原作にないラブラブいちゃいちゃシーンという点では、劇団☆新感線の『メタル・マクベス』での内野聖陽さん&松たか子さんのバカップルぶりが思い出されます。←まさかの赤ちゃんプレイ、SMプレイ。松さんのレザー衣装、かっこよかったなぁ。←そこか。もうひとつ、印象的だったのが、マクベスが国王ダンカンを暗殺した時、両手に短剣を握っていたこと。うわ、まさかの二刀流!全身血まみれの二刀流ですよ。あんなの初めて観たよ!インパクト大でした。ひとつはもともとマクベスが持ってい短剣、もうひとつはもしかしたら、マクベスが幻で見たあの光る短剣なのかな。「幻」が「現実」に。劇中で何も説明はないけれど、そんな想像をさせてくれる今回の演出、絵的な衝撃と合わせて大好きでした。それから、ここからは少し辛口になってしまいますが(ごめんなさい)。今回、あらためてマクベス夫人を演じる難しさと感じました。女優さんにとっては相当ハードルの高い役なのでしょうね。残念ながら今回の夫人は私の好みではありませんでした(特に冒頭の登場シーン。独白が拙すぎ)。なので、失礼ながら勝手に希望の役者さんに脳内変換しながら舞台を観ていました。では自分はこの役を誰に演じて欲しかったのか。もちろん主演の丸山くんとの見た目のバランスなども考慮して。今、私が一番観てみたいと思うマクベス夫人は、ソニンちゃん。シェイクスピア作品出演の経験もあるし、なにより彼女の演技力&役の構築力なら、絶対に魅力的なマクベス夫人を創り上げてくれるはず。先月の『あわれ彼女は娼婦』での大化けっぷりが記憶に新しい、蒼井優さんのマクベス夫人も観てみたい。これまでのマクベス夫人像とは一味違う夫人をみせてくれそうな気がします。妄想キャストも観劇の楽しみのひとつ。皆さんだったら誰が観てみたいですか?