震災
はじめに、今回の震災で被災された方々に慎んでお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈りいたします。2011年3月11日、都内の会社で大きな揺れを感じました。地震体験車に乗っているかのような感覚で、床が大きく揺れ、今までに経験したことの無い出来事に驚きました。しばらくすると、ネットを通じて情報が出てくるようになりました。窓の外からはひっきりなしにヘリの飛ぶ音が聞こえてきます。道路は渋滞していて、歩道も混雑しています。交通機関が完全にストップしてしまったので、私はGoogleマップで調べた地図をたよりに、徒歩で帰宅することを決意しました。道のりは、約20km。所要時間は約4時間です。大変そうですけど、電車が動くまでにはかなりの時間がかかりそうですし、動かない場合は会社に泊まり込みになるかもしれません。もし動いたとしても、人が殺到するでしょうからそれはそれで大変そうです。東京の芝大門にある会社を5時30分に出発して、途中休憩しましたが、千葉県市川市の自宅に着いたのは結局10時40分くらいでした。そうとう疲れましたけど、歩いて帰ってこれるんだなと思いました。そして、普段利用している電車ってありがたいな、とも。あと、道中トラブルが無かったので本当に良かったです。もしかしたら、また大きな地震があったかもしれませんし、道路が通行できなくなっていたり、橋が渡れなくなっていたり、地域によっては液状化していて通れなくなっていたかもしれません。私が通ったルートにでは、幸いにもそのようなことはありませんでした。帰宅して、テレビをつけてみると、現実離れした映像が映し出されていました。こういった状況を知っていたら、徒歩で帰宅しようとは思わなかったかもしれません。その後はご存知の通り、様々な深刻すぎる問題が次々に表面化し、国内はもとより世界中で支援の手が差し伸べられ、そして被災地に祈りが捧げられました。今回の震災はあらゆるものを破壊してしまいました。かたちのあるもの、かたちのないもの。本当に、いくら悲しんでも足りないくらいです。でもそこから、ここからまた何か生まれるものもあるんじゃないかと、私は思いたいです。